ある中学校に、積極的に頑張っている部と部員たちがいました。
特に3年生は最終学年として練習に明け暮れ、毎週末は練習試合という日々。
県大会や大きな大会で勝ち上がっていくという力はもっていないかもしれない。
けれど、部員たちは励ましあいながら頑張ってきました。
そんなある日のこと。
ある大会で、部員たちは善戦むなしく初戦で負けてしまいました。
一部の部員たちにある教師が放った衝撃の一言。
「よっ、初戦負けチーム!」
いじるつもりだったのか、真意は分かりません。
その後も、「勝つために覚悟もって本気で練習してるのか」などと、様々な言葉で負けた子供たちを非難するような文言が続きました。
言われた子供たち(複数名)は当然ですが、傷ついたそうです。
その教師はその部活とは全く関係のない部活の顧問。
聞くと、その教師が顧問を務めている部活動は強豪だそうです。
まさかその学校には、立派な成績を上げて強豪と評価されなければ、他の部や部員を侮辱するような風潮でもあるのでしょうか。
なぜ、自分が所管もしない部の生徒の心をわざわざ傷つけるような発言をしたのか?
信頼関係を積み重ねてきた自分の部の監督や顧問に言われるならまだしも、(それでも、初戦負けチームなどと揶揄するような発言をする人は稀有でしょうが)、これは言葉の暴力そのものです。
強豪部に所属する生徒が同じような振る舞いを他の生徒にしたならば、それは「いじめ」とも解釈できるわけで、そうした未熟で稚拙な思考や言動に対して、きちんと指導し、気づきを与え改めさせるのが教師、大人の役割のはず。
私は、部活動は学校教育の一部で人間教育の場であると思っています。
そうした理念をもって子供たちに向き合っている中学校、高校の先生方も数多く知っています。
私自身がこの教師の発言を直接聞いたわけではありませんので、(直接お聞きしたいですが)、伝聞のような記述となり申し訳ありません。(発言も少し修正してあります。)
教師は聖人君子であれなどと申し上げるつもりはありません。
けれど、心身ともに成長過程の子供たちを、教師は無神経な発言や行動で傷つけるようなことがあっていいはずがない。
仮に、この学校の方針が、この教師の思想のように、部活といえども勝てなければ、その過程を非難されるのだというのであれば、学校説明会あたりで表明でもすればいい。(その方針に賛同される方だっていないとも限らない。)
子供に接するという仕事では塾も同じです。
改めて自塾の、自身の責任の大きさを痛感することにもなりました。