東京六大学といえば、東京大・慶應大・早稲田大・明治大・法政大・立教大の６大学。
他にも大学群を表す呼称としてＧＭＡＲＣＨや大東亜帝国とか、関西圏ならば関関同立といった呼び方は広く知れ渡っていることかと思います。
ところで、お住いの都道府県にある大学数ってご存知ですか？
国立大・公立大・私立大の数って、各都道府県でかなりの差があるのです。
地元志向・理系志向・国公立志向・安全志向だとか、今年度入試を占う言葉が飛び交っていますが、まずは各都道府県ごとの大学数と大学生数を確認してみましょう。
数値は全て令和元年度の集計。図表はエヌイーホールディングス作成。
都道府県別の大学数
国立大学
全国には国立大学が８６大学あります。
その内、１２大学が東京にあります。
東京大学（文京区）
東京医科歯科大学（文京区）
東京外国語大学（府中市）
東京学芸大学（小金井市）
東京農工大学（府中市）
東京藝術大学（台東区）
東京工業大学（目黒区）
東京海洋大学（港区）
お茶の水女子大学（文京区）
電気通信大学（調布市）
一橋大学（国立市）
政策研究大学院大学（港区）
次に多いのが北海道で７大学
北海道大学（札幌市）
北海道教育大学（札幌市）
室蘭工業大学（室蘭市）
小樽商科大学（小樽市）
帯広畜産大学（帯広市）
旭川医科大学（旭川市）
北見工業大学（北見市）
３位の愛知県には次の４大学
名古屋大学（名古屋市）
愛知教育大学（刈谷市）
名古屋工業大学（名古屋市）
豊橋技術科学大学（豊橋市）
30の県では国立大学が１大学だけです。
公立大学
公立大学は全国に９３大学。
１番多いのは北海道で６大学。
愛知県には３大学があります。
愛知県立大学（長久手市）
愛知県立芸術大学（長久手市）
名古屋市立大学（名古屋市）
栃木、鹿児島、徳島、佐賀には公立大学がありません。国立大学の数は、鹿児島、佐賀が２校、栃木、徳島が１校ですので、コロナ禍で地元・現役志望ということになれば、選択肢は地元にある国立大か、または私立大学（数は少ないですが）ということになります。
私立大学
全国の私立大学数は６０７。
その内の２０％が東京にあります。全国の高校生が、大学進学で数多く上京するというのにはこうした背景があるわけです。
大阪に５１大学、愛知県に４３大学ですから、東京・大阪・愛知だけで全体の３６％となる２２０大学。
およそ私大の３分の１が集中していることになります。
こういった状況は、短期的には大きな変化はないでしょうが、一連のコロナ騒動が、例えば東京にこれほどまでに大学が集中することのデメリットやリスクについて、教育界全体に一石を投じています。
大学の数を見てきましたが、各都道府県ごとの大学生数についても見てみましょう。
大学数が多ければ学生数も多いのは当然ですが、地方からの学生流出、自治体ごとの学生人口の大きな差についても、グラフで可視化することによってより実感できますね。
都道府県別の大学生数
学校基本調査令和元年度（政府統計）をもとにエヌイーホールディングスが図表作成
国立大学生
公立大学生
私立大学生
【まとめ】
地方の若者も、大学進学のために上京したいというマインドが、当たり前ですが今は冷えています。この状態が続けば経営が厳しくなる私立大学がでてくることでしょう
一方、地方大学の中にはピンチはチャンスとばかりに攻勢をかける大学もあるでしょう
【事態終息を願って】
一刻も早い事態終息を願い、同時に今後の運営の在り方を、それぞれの立場で模索し学生への充実した授業提供、研究活動の持続的発展を必死に考えている大学関係者、（私たち民間教育業も他人事ではありませんし、他業種も含めおよそ全ての企業がそうでしょうが）の声が、グラフを見ているだけで聞こえてきそうです。
皆様のお考えにお役立ていただければ幸いです。
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