【番外編】“ブラボー!”をもっと正しく使って、素晴らしい合唱団を讃えよう!!
ちょっとNコンからズレるかもしれませんが、
一応、合唱関連ということで。
みなさんは、素晴らしい演奏だったとき、
たぶん、
ブラボーーー![]()
と言う方多いんじゃないでしょうか![]()
実はこれ、イタリア語のBravo(ブラーヴォ)が
フランス語に入ってアクセントの位置が変わり、
ブラボーとなってしまったようです。
どうせなら、もっとイタリアンネイティブ
みたいに使いこなしたくないですか![]()
実は、いわゆる“ブラボー”には、
使い分けがあるんです。
ちょっとイラストがわかりにくいかもしれないので、
補足説明を![]()
男性1人に対しては、Bravo(ブラーヴォ)
女性1人に対しては、Brava(ブラーヴァ)
となります。
※伸ばす位置(アクセント)に注意してください。
ちなみに、自分で自分のことがすごいと思えば同様に、
男の人ならBravo
女の人ならBrava
となります。
つまり、おおざっぱに言うと、
男性は語尾が-o
女性は語尾が-a
なんです。
これが複数になると、
また変化します。
男性2人以上に対しては、Bravi(ブラーヴィ)
女性2人以上に対しては、Brave(ブラーヴェ)
となるんです。
つまり、
男性単数-o → 複数-i
女性単数-a → 複数-e
となります。
じゃあ、男女混合だとどうなるかというと、
男性複数と同じ形で、Braviとなります。
女性の方には納得いかないかもしれませんが。
なんか、文法の授業みたいで
嫌な感じもしますが、
これをマスターすると、
イタリア語の音楽用語が
ちょっとだけ面白くなります。
ちなみに、めっちゃよかったときは、
語尾を-issimoや-issimaにします。
複数だと-issimiや-issimeになります。
Bravissimo(ブラヴィッスィモ) / Bravissimi(ブラヴィッスィミ)
Bravissima(ブラヴィッスィマ) / Bravissime(ブラヴィッスィメ)
です。
※アクセントはヴィの部分です。
音楽用語のpianissimoも
“めっちゃpianoで”
ってことなので、
“きわめて弱く”
という意味になります。
ということで、速足で説明しましたが、
演奏会で使ってみると…
浮くかもしれません![]()
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Nコンでの選曲の大切さを、根城中学校合唱部元顧問・竹内秀男先生に学ぶ
Nコン5度の優勝の先生から学ぶ合唱コンクールでの「選曲の大切さ」
昨日に続き、私の尊敬する八戸市立根城中学校合唱部の元顧問の竹内秀男先生の著書から。選曲エピソードをふまえながら、選曲の大切さを学びたいと思います。竹内先生といえば、着任中に同校合唱部を5度のNコン金賞、世界第2位の実績まで率いた先生です。
このブログでは書ききれないくらいすばらしい考察ばかりで、読んでいてずっと唸りっぱなしでした。きっとNコンの自由曲選曲におけるヒントになると思います。
新卒のころの失敗
自分中心の感覚で、生徒のレベル以上のものを与えてしまっていた。
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生徒のやる気が喪失した。
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自発意欲を起こさせるような選曲が大切だ。
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指導者自身があらゆる機会(講習会・楽譜・音源など)を利用し、
レパートリーづくりに専念する(指導者の責任は大きい)。
大曲一発主義への疑問
例年、前年度入賞校曲の奪い合いが恒例。
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「聴いていていい曲」と「現在のレベルで消化できる曲」は違うはず。
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小曲でもいいから、心に残る曲を歌わせてあげるべき。
(大曲を与えて、指導者のレベルの高さも示しているかのような錯覚をしない。)
Nコン2009での竹内先生の講評
- 自由曲の選曲は、子どもの実態・音域・詞の内容・難易度を考えた選曲を。
- 前年の入賞校の曲を安易に選ぶのは止めてほしい。
- 消化不良のまま終わってる学校がいくつかあった。
- 長い合唱の歴史の中で、いい曲はまだまだ埋もれている。
- 身の丈にあった選曲を。
結果を左右する選曲
日本民謡、外国民謡、現代曲、ポピュラー、古典、ア・カペラ…と選曲が偏らないよう、生徒の要求に応えているか、生徒の音楽性を高めるものかを考える(根城中学校時代で、年間40曲程度)。
選曲によってはステージの印象が薄くなることもある。
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陽と陰、静と動といった対比もおろそかにしない。
選曲の失敗例:昭和60年度NHK全国学校音楽コンクール
課題曲B:「美しい秋」(中田喜直)(課題曲Aは「ミスター・モーニング」)
▲「美しい秋」(根城中学校合唱部)
自由曲:「夕暮れの祈り」(コダーイ)
▲「夕暮れの祈り」(根城中学校合唱部)
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結果は銀賞(前年まで2連覇)
審査講評
- それぞれよくできているが、全般におとなしい。
- 課題曲に対する自由曲の選曲を。
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選曲の見直し
昭和60年度こども音楽コンクール:急と緩の組み合わせ
「ジプシーがチーズを食べる」(コダーイ)
▲「ジプシーがチーズを食べる」(根城中学校合唱部)
「夕ぐれの祈り」(コダーイ)
▲ 「夕ぐれの祈り」(根城中学校合唱部)
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満票で全国優勝
選曲の成功例:昭和63年度NHK全国学校音楽コンクール
部員が異常に少なく、わずか36名というコンクール規定ギリギリ。
(うち3年生が4名と、音の柱がいないに等しい状態)
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完全燃焼を願い、選曲もドロ臭く、多少荒っぽくても許されるような曲を考えた。
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自由曲:「あいや節幻想曲」(小倉尚継)
▲「あいや節幻想曲」(根城中学校合唱部)
いまやコンクールでよく歌われるようになったが、
当時コンクールであまり取り上げられなかった日本民謡を素材とした楽曲。
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功を奏し、金賞
参考文献
「合唱指導の実際と運営」(竹内秀男著、1992年)
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【Nコン自由曲1984】『天使と羊飼い』― 世界第2位の原動力ともなった根城中学校の名演
昭和59年・61年 Nコン自由曲
天使と羊飼い
Angyalok és pásztorok
訳詞:大熊進子、作曲:コダーイ
▲ 昭和61年Nコン自由曲で全国優勝 ※満票優勝
Angyalok és pásztorok合唱曲「天使と羊飼い」
「天使と羊飼い」を歌い全国優勝
et in terra pax hominibus bonae voluntatis.(そして地においては善意の人々に平和を。)
うまやのなかでなかで
イエスが イエスが
やさしははのみむねに
昭和59年度と昭和61年度のNHK全国学校音楽コンクールの八戸市立根城中学校の自由曲です。昭和61年のNコンでは審査員全員一致の金賞という快挙も達成しています。
ちなみに「Gloria! in excelsis Deo!」は、仏教でいう「南無阿弥陀仏」のような定型句だそうです。
小中学校の流行歌となりましたが、この曲といえば根城中学校という方も多いはず。
当時の顧問の竹内先生自身も、根城中学校のレパートリーになくてはならない曲と言い、当時の生徒たち自身も、「歌い終わった後のすがすがしい気分は最高」と言っていたそうです。
竹内秀男先生の執筆著書から、この曲を演奏するまでの経緯をご紹介したいと思います。
原語ではなく、なぜあえて訳詞にしたのか❓
原語ではなくあえて訳語にしたのは(原語の方がもちろん良いが)「中学生としては原語に抵抗がある」と考えたからだそうです。
そこで、大熊進子さんに翻訳依頼したそうです。
同じく流行歌となった昭和62年の自由曲「ヘンルーダの花が咲いたら」(バールドシュ)も根城中学校による委嘱の訳詞です。
恐らく「原語唱は中学生には無理がある」という昭和56年のこども音楽コンクールでの審査講評の影響もあったと思います。
Nコンでもミサ曲ばかり歌っていた全国出場校に審査員から苦言が呈されていた時代です。
そういう当時のコンクールの風潮から「原語で歌ってコンクール用に訳詞を用意する」というスタイルをとっていたと思われます。
根城中学校合唱部の当時の原語唱の資料【1】
▲ 「Gloria」(ブリテン)昭和56年こども音楽コンクール
根城中学校合唱部の当時の原語唱の資料【2】
▲ 「新年のあいさつ」(コダーイ)昭和60年ころの演奏
「天使と羊飼い」の演奏の注意点
- 最初の「いなかの小さな」を、純正調の感覚で歌わないと、最後まで不安定に聴こえる。
- 「天使たちの声だよ…」を、音色をそろえるためにメゾから数名入れて安定したひびきで。
- 「みんなを呼んですぐ行こう…」を、喜びをかくしきれない様子をエコーを生かしながら表現してほしい。
- 最後の「Gloria!…」を叫ぶのではなく、心から喜びを感じさせたい。
世界アマチュア合唱コンクール日本団体初2位入賞
世界アマチュア合唱コンクールへの参加
NHKによる推薦・収録のもと、1985年(昭和60年)度の第20回「世界アマチュア合唱コンクール」に録音テープで参加(収録は昭和59年)します。
児童合唱部門(15歳以下)で世界第2位という成績を収め、日本の合唱団で初入賞の快挙でした。
ちなみに、1位のプラハ少年少女合唱団
3位はブルガリア少年少女合唱団で、参加規程も当時としては厳しいものでした。
1985年世界アマチュア合唱コンクール “Let the Peoples Sing”
主催
西ドイツ放送協会
国際審査員7名
- SVERRE LIND(ノルウェー)
- NIKI VASKOLA(フィンランド)
- DR.OTHMAR COSTA(オーストリア)
- MARCUS ZEMP(スイス)
- FRANCOIS VERCKEN(フランス)
- MARINUS VOORBERG(オランダ)
- LUDWIG RINK(ドイツ)
参加規程
4曲ともア・カペラで、自国の民謡、外国語、自国の作曲家の作品等を含む。
演奏曲
- 「やまびこ」(作曲:オルランド・ラッソ)
- 「天使と羊飼い」(作曲:ゾルターン・コダーイ)
- 「刈干切唄」(日本民謡、編曲:小林秀雄)
- 「おぼこ祝い唄」(日本民謡、作曲:間宮芳生)
▲ 「やまびこ」(ラッソ)
▲ 「刈干切唄」(宮崎県民謡、編曲:小林秀雄)
審査講評
- 世界最高級の合唱団である
- ていねいに訓練された優れた合唱団である
- 軽妙な歌唱表現は抜群である
- みごとなダイナミクスを示している
- 楽譜の読み方の正確さはみごとである
- 完ぺきなフレージングと美しい声が魅力

▲ 正月にFMラジオで放送された「世界をつなぐハーモニー」
これまでのNコン課題曲を含め、各曲へのアドバイスについても今後、紹介できたら紹介したいと思います。
選曲についてのアドバイスはとても参考になると思います。
参考文献
「合唱指導の実際と運営」(竹内秀男著、1992年)
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