息子の卒業式に行ってきました。仕事漬けの人生で、初めての子供の卒業式参加は息子の死後。仕事を一所懸命に努力することと家族を大切にすることの双方を天秤にかけることは出来ません。しかし、何でしょう、ただ切なさだけが心の中を隙間風のように通り抜ける。
今日はホワイトデーでした、妻には花束を送りました、でも手渡しではありません。時々自分が罪深く、とても酷い人間に思えてなりません。単身赴任の夜は一様に過ぎて行きますが、毎日辛く思い返すのです。
特に最近は深夜までの業務で寝不足続き、先の見えない仕事の山に圧倒されつつも、多分自分はなんとかしてしまうのだろうと。
妻の祖母がつい先日亡くなり、丁度私の人生の倍という長寿でした。自分の人生が、あとこの倍続くとしたら、それはそれで少し疲れるなと思ってしまいました。
息子が病に倒れた時、励まそうと思い「良かったな、これで兵役に取られることはないな」、と言ってしまったことへの後悔。彼はそんなことで人を守るということから背を向けるような卑怯をしないことは今ならわかるのに、そんなことを言いたかった訳ではないのに。
息子のクラスは卒業式を最後に解散していますから、思い出の通学路も、今後行くことは無いのだと思うと、この時間の経過という日常が取り返しのつかないことの繰り返しだと思い知らされるのです。