第8話 「人件費分析衝撃!の総括」
こんにちは
NBLA講師のホリコンこと堀内智彦です。
さてさて、前回までで、「大阪府株式会社」の損益計算書について「人件費」を中心に筆者的に経営分析した結果は下記のとおりとなります。
1.売上高の21%に該当する大きな単年度赤字が出ている。
2.売上高対人件費率が、61.3%であり、民間企業に比べて、数値的には倍以上である。
3.推定平均賃金(年収ベース)は、1,087万円であり、上場企業の657万円、中小企業の437万円と比較して、1.65倍~2.48倍と大きく上回っている。
4.推定労働生産性は、116万円(/月額)であり、大規模製造業クラス?とほぼ同水準といえるのではないか?
5.推定「人件費投資効率」は、0.975円であり、人件費1円に対し、逆ザヤの0.975円の付加価値しかうんでいない。
6.推定「労働分配率」は、102.4%で、赤字だから100%を超えるのであるが、やはり民間中小企業の”67.9%”の1.5倍以上の高水準である。
ということで、筆者的に一般企業の経営分析手法を適用すると、上記1は、大問題であり、民間ならら”一発倒産”するくらいの厳しい数値なので「×××」上記4から、労働生産性(ひとりあたりの稼ぎ高)は、大企業並みなので「○」しかし、1の大きな赤字率と人件費分析の「3,5,6」の結果、人件費が絶対値としての比較並びに経営としての相対値としての比較いずれにしても、民間ベースで考えれば現在の人件費水準は、1.5倍~約2.5倍高いといわざるをえないので「××」。
注目すべきは、4と5であり、一人当たりの稼ぎがそこそこなのに、人件費効率が逆ザヤということは、付加価値のうち人件費に回る分が高水準であり、これを維持するならば、1の赤字を打ち消すくらいに、付加価値をさらに向上させる必要がある「?」。
誤解なきよう、この分析は趣味でやっており、中立?を信条としていますので、筆者は知事の味方でも、職員の敵でもありません。ですから、「人件費カットありき!」ではないですよ。
なるべく先入観を持たず、「大阪府」のデータを用いて、架空の「大阪府株式会社」の経営分析を淡々と?続けるもので、現在の与えられた資料における問題点を指摘するにとどめ、改革への処方箋を描くことは現段階では時期尚早であり、頼まれもしない余計なおせっかい?をするつもりは、今のところありませんので念のため(笑)!。ただ一般納税者としての意見は随時述べます。
筆者は「コストカット」と「コストダウン」という言葉を使い分けています。
つまり、「経費削減」を主目的とした、無理な乾いた雑巾を絞る活動を「コストカット」「利益確保」を主目的とした、ムダやばらつきをなくす、あるいは売上・操業度にあわせて、経費を柔軟にコントロールすることを「コストダウン」と呼んでいます。
つまり筆者的広義の「コストダウン」には、付加価値が高まるならば、「部分的にコストアップ」も必要となる場合があるということです!
常に「目的」と「手段」を考えることが大切だと思ってます!
「コストカット」は、一律に賃金を○%下げるとか、ある予算項目を削除すること。
「コストダウン」は、売上や付加価値などのバラツキに応じて、コストもそれに対応させて、柔軟にメリハリをつけたコントロール(統制)をすること。
つまり、「経費削減」を主目的とした、無理な活動を「コストカット」
「利益確保」を主目的とした、ムダやばらつきをなくす、あるいは売上・操業度にあわせて、経費をコントロールすることを「コストダウン」と呼んでいます。
・・・詳しくはその機会があればご説明いたします。