夜明け前。 -481ページ目

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エレベーターが閉まりかけた時に、君と目が合った。

僕は視線を外せなくなり、そのまま扉は閉まったんだ。

扉が閉まってしまった瞬間、僕はなんだか物凄く切ない気分になった。








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少しだけ、君の声が聞きたくなった。

でも、僕からはかけないんだ。

だって君が今誰といるのかわからないし

何をしているのかもわからないからね。


かかって来る保証がない君からの電話を待つ僕。

珈琲を飲んだり、読みかけの本を読んだり、煙草を吸ったりして。

君と過ごした日々を思い出したりしながら。


こんなに天気が良い日曜日だから

君に会いたい。って思ったんだ。

どこか、一緒に歩きたいって、思ったんだ。

いつかの日曜日の午後のように。


手を繋ぎ、沢山話ながら歩いた。

疲れたらカフェに入り、そこでも沢山話した。

いくら話しても話したりない。

いくら一緒に居たって、居たりない。

そんな風に思った天気の良い日曜日を君と過ごしたっけ。



きっと今日の夕陽は綺麗だろうな。

君と、一緒に見たいよ。物凄く。











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     長い、長い、エレベーターを降りたら

     美味しいパスタと、ビールが待っている。




     これで君とのイタリアンは、何度目だろうか。




     「二回目だよ」



     そう、背中から聞こえたような、気がした。