01425
五月も最後の日になってしまって、もう毎日のように雨が降ってばかりいる。梅雨が、始まるよって、君が言ってたのを想い出した。今年も、また、そんな季節になってしまったんだなって、煙草を吸いながら僕はぼんやりと雨の空を眺めるんだ。あっという間に、さようならの日がやってきた。毎日顔を合わせてた日々は、物凄く輝いて見える。さようならだけど、ごきげんよう。って、あの人が言ってた。僕らは、これからだね。って、そうあの人に伝えると、なんとも言えないような顔で、笑った。毎日何してるのって、君は聴くけど、毎日僕だって何をやってたか、わからないくらい時間がただただ過ぎていくのを見つめてるよって言ったら、君は、そう。って寂しそうに言ったっけ。僕は、かたつむりになる季節なんだ。そして去年とは違う本当のかたつむりになってやろうって、そう、想ってる。夏が来るのを心待ちにしているあいつは、今頃何やってんだろう。あの日電話で言ってた事は、何だったんだろうって少しだけ思いながら、でも、あいつも元気で、僕は嬉しいんだ。
雨の、季節になっちゃったね。そう、君の好きな、雨の季節。僕も好きな、雨の季節が。


