夜明け前。 -133ページ目

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知らなかったんだ。僕。知らない事ばかりなんだ。君の事を、さ。ほら、こうしてる瞬間にだって、知らない君が存在してるって事実。若かりし僕はきっと、そんな事実に押しつぶされそうになってるのかもしれない。今の僕は、それも、素敵だなって、想えるんだ。心なんか、そんな風にゆっくりと、自然に、穏やかになっていくのかもしれない。癒えない傷は、存在しないし、人間は、忘れる事が、出来るから、生きていけるんだってさ。でも、大事な事まで、僕は忘れかけてしまってるような、気がするよ。時々、そんな自分に、逞しいな。って想える。












  夜明け前。










永遠に続くものなんて、ないよ。

宇宙の星だって、惑星だって、隕石だって、いつかは、消滅しちゃうんだから。人間なんか、ちっぽけで、ましてや心の傷なんか、ちっぽけなんだってさ。傷だらけの状態の時は、そんな風に想えないけど。時が、解決してくれるんだって。さ。過ぎ行く時間が、解決してくれるんだって。さ。














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一気に、秋っぽくなっちゃってさ。恋に落ちる瞬間みたいに、一気に、秋。艶っぽいんだ、季節が、物凄く。温かい珈琲が美味しくなっちゃって、僕はいつだって珈琲と一緒にいるような気がするんだ。どこにいたって、何をしてたって。僕の、一部。艶っぽい季節だからかもしれない。物凄く、温かいものが恋しいです。そう、例えば、人の温もりってやつや、熱い吐息なんかも。温泉なんかに、行きたいな。しっぽりと。









  夜明け前。










ね。









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  夜明け前。






梨。柿。葡萄。パイン。秋になると無償に果物が食べたくなってしまって毎年僕は秋になると果物を、食べてるような気がするんだ。引越しをして、大きな冷蔵庫を買ったから、スイカが食べたかったんだけど、もう、なかなか、ないよな。って想ったら来年の夏は楽しみで仕方ないや。だから今夜はパインを食べようと想うんだ。涼しくなってきちゃって、なんだか秋雨が多くてここのところ気持ち良く洗濯が出来なくて、随分ためこんでしまったから、帰宅後、さっそく洗濯をしたんだ。秋の夜風にあたる洗濯物も、なかなか悪くない。そして10月最初の一日に、僕は旅に出る決心をし、さっそく予約をしてしまったんだ。11月のある日。僕は、どこかで、旅をしてます。カメラと、煙草を持って。









Hello