「黒田思想を世界にひろめる」ことをおのれの心の支えとし・おのれの使命としたこぶし書房の革マル派重鎮および全革マル派メンバーと黒田思想を裏切った「革マル派」中央官僚とは、ずっと以前から激しく対立していた。
しかし、いかんせん、こぶし書房の革マル派重鎮と彼らのもとにいる全革マル派メンバーには、「革マル派」中央官僚と分派闘争を展開するだけの気概と理論的背骨と実践力・組織する力がなかった。彼らは、こぶし書房を死守することだけに奮闘した。
中央官僚は、こぶし書房をその重鎮たちから奪い取ることはできず、政治的メンツを取り繕うことさえもできずに恥も外聞もなく、この伝統ある出版社を廃業に追いこんだのだ、と言える。中央官僚は、名目上でも、黒田思想の受け継ぎ手を名のる正当性と正統性を失った。
黒田寛一の遺言の書『実践と場所』全三巻さえをも絶版に追いこんだのだからである。
中央官僚が黒田寛一その人を裏切ったことは、いまや、誰の目にも明らかとなった。
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