「のりこえの論理」が理論的に明らかにされたのは、1965年のベトナム反戦闘争の方針を学生戦線においてどのように解明し提起するのか、ということの論議をとおしてであった。このときには、ベトナム反戦の大衆運動が広範にまきおこっており、われわれは社会党や共産党の方針・イデオロギーの批判を媒介としてわれわれの方針をうちだす必要であったのであって、「社共の何々的な運動をのりこえてたたかおう」という表現の方針をうちだしたのであった。このときに、われわれの方針の内容そのものにおいて、社会党や共産党の方針・イデオロギーの批判をどのように展開するのか、ということが焦眉の課題となったのである。しかも、ベトナムという日本ではない地で勃発した熱い戦争という事態を日本のわれわれがうけとめる、という構造が問題となったのである。これらのことを理論的に明らかにし、実践論的・革命理論的に基礎づけるために「のりこえの論理」が明らかにされた、といってよい。
これにたいして、21世紀現代の今日においては、政府・支配階級によって被支配階級は抑えこまれているのであって、われわれは、この階級闘争の現状をどのように打開していくのか、というように実践的問題意識をもって、われわれの実践の指針を明らかににしなければならない。しかも、われわれは、ウクライナ反戦闘争やイラン反戦闘争を展開すると同時に、何よりも日本の政府・支配階級の諸攻撃をうち破っていく闘いを、階級闘争の現状を変革してつくりだしていく必要があるのであって、われわれは、このようなわれわれの実践の指針を解明しなければならないのである。
このような実践的要請のゆえに、われわれは、われわれの方針の内容そのものにおいて次のことを明らかにしなければならない。①高市政権および支配階級がかけてきている攻撃、したがってまた政府・支配階級の行動や政策、これらの一つひとつの階級意味および階級的本質をあばきだすこと。②高市早苗その人や高市政権やまた参政党などの極右勢力の政策・主張・イデオロギーを批判すること。③高市政権に反対するもろもろの部分、ペンライト・デモの若者たちや日本共産党などの方針・主張・イデオロギーを批判すること。④これらの階級的暴露(①)および、一方では支配階級に属する部分の、他方では被支配階級に属する部分のイデオロギーの批判(②③)を媒介として、われわれの闘争=組織戦術を明らかにすること。これらのことが、その内容をなす。
この④のわれわれの闘争=組織戦術を明らかにするばあいに、次のように考えることを克服しなければならない。すなわち、まずもって、わが党のわが党としての闘争=組織戦術を解明したうえで、これを、わが党員が組合員あるいは組合役員としてうちだす運動=組織方針として具体化する、というように考えることを克服しなければならない、ということである。このように考えると、前者の闘争=組織戦術は、後者とは無縁な観念的なものとなってしまうからである。われわれは、わが党のわが党としての闘争=組織戦術の内容的展開そのものの内部において、わが党員が組合員あるいは組合役員としてうちだす運動=組織方針の内容そのものを解明しなければならない。
われわれは、階級闘争の現状を変革するという実践的立場にたって、われわれの実践の指針をこのように解明しなければならない。
われわれの階級闘争論の構成は、(1)情勢分析、(2)闘争=組織戦術の解明、(3)この闘争=組織戦術を物質化するわれわれの諸活動の解明、という三つの部分からなる。いま上で論じてきたものは、これの(2)の闘争=組織戦術の解明にかんして明らかにしたものである。したがって、上記の①は情勢分析ではない。それは、敵階級の攻撃の階級的暴露そのものなのである。(政治論文を書くときは別として、短い文章を書くときには、上記の①②③のなかの一点にしぼって書き、その最後に④の内容をスローガン的に簡潔に書くのがよい。)
われわれは、このようなことがらを考える必要があるであろう。
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