黒田寛一の『組織論序説』(こぶし書房、1961年刊)での次の文章をもう一度見よう。

 「現代におけるプロレタリア階級闘争の推進母胎をなす前衛組織は、まさにそれゆえに、たんなる政治組織につきるわけではない。それは、既成諸組織の内部における分派闘争と不断の階級闘争を通じてプロレタリア党を創造してゆく実体的基礎であるばかりでなく、いやそうであるがゆえに同時に、自己の物化に無自覚な賃労働者が自己実存の本質を、その世界史的使命を階級的に自覚した革命的プロレタリアとして主体的自己形成をなしとげ、さらに共産主義的人間への自己脱皮をかさねてゆくための場でもなければならない。革命的実践に媒介されたプロレタリア的人間への変革の場とならなければならないものこそが、まさしく革命的前衛組織なのである。」(281~282頁——下線は、原文では傍点)

 ここに言う「前衛組織」は、松崎明が創造した学習会をさしていた。

 黒田寛一は、『日本の反スターリン主義運動 2』では、この「前衛組織」を、革命的フラクションと前衛党組織=党細胞とに分化し、「革命的フラクションは大衆運動づくりと党組織づくりとの接点の実体をなす」というかたちで、大衆運動づくりというもの(プロレタリア階級闘争の創造と推進にとって換えたところのそれ)を設定することによって、革命的フラクションと前衛党組織=党細胞とのあいだに万里の長城をきずいてしまった。こうして、革マル派組織建設においては、革命的フラクションのメンバーたちの長期=終身的固定化がうみだされ、党細胞は創造されることなく、党の労働者組織は労働戦線担当常任メンバーが代行することとなったのである。

 松崎明が創造した学習会については、したがってまたフラクションについては、これを、前衛党組織=党細胞の端緒的形態をなす、というように理論的に基礎づけるべきであった、といわなければならない。

 

 

 

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