「解放」連休明け合併号のロシアにかんする論文につらぬかれているものは、戦争をやっている国家権力者が敵国の人びとに反乱と降伏を呼びかける発想・感覚である。

 これは、「私腹を肥やす特権的支配層シロビキ」「FSB強権型支配体制を打ち倒せ」というスローガンに端的にしめされる。

 権力者が敵国の人びとに呼びかけるときには、その国の「労働者人民」に呼びかけるという形式をとり、それらの人びとが憎んでいる「支配層」への反感をあおりたてる、というようにするわけである。敵国がロシアである今回のばあいには、西側帝国主義陣営の国家権力者と一体感をもっている者は、「労働者人民」にまだ人気のあるプーチンを打倒対象にするのは避け、その人びとが一番憎んでいる「シロビキ」=「FSB官僚」を打倒対象として設定するのである。そして、いかにも悪いというように印象づけるためにこの官僚を「特権的支配層」と呼び、その悪さを、みんながそうだ、と思うところの「私腹を肥やす」ということにしぼりあげるのである。

 このようにして、冒頭に引用した彼ら中央官僚のスローガンができあがるのである。

 この発想と感覚は、戦争をやっている国家権力者のものであって、ロシアにおける革命戦略を明らかにするという革命家の感覚・発想・思考とは無縁なのである。

 もしも、ロシアにおける革命戦略を解明するのであるならば、その出発点において、この革命の主体と、この主体が打倒する対象である国家権力との実体的対立を措定しなければならない。こう言っただけで、彼ら中央官僚の思考は、これとはまったく異なる、ということがわかるのである。中央官僚の論文では、革命の主体を明らかにすることも、打倒対象である国家権力を分析することもまったくないからである。そもそも、ロシアの人びとを階級的に分析するということがないのである。憎っくき「シロビキ」=「FSB官僚」は「特権的支配層」というように階層と規定されているにすぎず、どういう階級に属するのか、ということの分析はない。また、「ロシアの労働者人民」という言葉だけではなく「ロシア労働者階級」という言葉が二度ほど使われているのであるが、これは呼びかける対象としてそう言われているにすぎず、この「労働者」がどういう階級的存在であるのか、ということの分析はないのである。対立する相手が「階層」とされているにすぎないのだから、分析のしようがない、と言ってよい。

 上のことを見るだけで、中央官僚の文章は、国家=革命理論とは無縁だ、ということがわかるであろう。このことは、彼ら中央官僚が、敵国の人びとにどのようにして反乱を起こさせ降伏させようか、というように、感覚し発想し考えていることにもとづくのである。

 このように西側帝国主義陣営の国家権力者の立場にたっている「革マル派」中央官僚を打倒しよう!

 

 

 

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