われわれはこれまで、「われわれはわれわれのおいてある場において」とか「われわれはわれわれが活動している場において」とか「われわれは労働運動の場面において」とか、あるいはまた「既成の労働組合を」とか「そこ存在する労働運動を」とかというように論じてきた。

 しかし、われわれの闘いの現在的地平にたって考えると、この表現はどうもそぐわない。労働組合は、既成の労働組合ではなく、われわれが強化してきた労働組合であり、労働運動は、そこ存在する労働運動ではなく、われわれが創造してきた労働運動なのだからである。そして、この労働運動および労働組合は、たんに、われわれのおいてある場とか、われわれが活動する場とかというのではなく、われわれが創造し現にいまみんなでたたかっている労働運動なのであり、われわれが強化し現にいまみんなで団結しあっている労働組合なのだからである。

 「われわれはわれわれが創造してきた労働運動をさらによりいっそう変革していくために組合役員あるいは組合員として」とか「われわれはわれわれが強化してきた労働組合をさらによりいっそう強化していくために組合役員あるいは組合員として」とか、あるいはまた「われわれは自分がそれの一員である労働組合において組合役員あるいは組合員として」とかというように表現しないことには、そぐわないのである。

 われわれは、組合役員である自分が組合役員および組合員の全員を掌握するのである。「心を鷲づかみにする」という表現がある。この言葉をつかえば、われわれは、組合役員である自分が組合役員および組合員の全員の心を鷲づかみにするのである。われわれは組合役員として、組合役員および組合員のそれぞれに、愛情と信頼をもって、その人の変革のために接し論議しともにたたかうのである。このようにして、われわれは、労働組合の団結を強化し、共産主義的意識を大衆的規模において創出していくのである。

 これが、この間のわが仲間たちの闘いの教訓である。

 このことは、労働組合のない職場でたたかっているわが仲間たちのばあいも同じである。しかし、まったく同じ論理でもって語る、というわけにはいかない。

 「われわれはわれわれのおいてある場たる自分の職場で一労働者として」というならばスムーズに頭に入ってくるのであるが、これは、職場は労働者がみずからを組織した団結形態ではないからである。職場の労働者たちは、会社の組織として資本によって統合された労働者であるからである。このことに規定されて「一労働者として」ということは、「組合役員あるいは組合員として」ということとは異なった意味合いをもってくることになる。これは、そのままでは「資本によって統合された一労働者」という意味になってしまうからである。

 私は、以前に「透明な箱」ということを言ったことがある。職場の労働者たちは会社組織の一員なのであるが、われわれは労働者仲間として、構成実体としては同じ労働者たち全員を、弱いものであれ労働者的な意識をもつかたちでまとめあげる必要がある、われわれがまとめあげたところのものは組織形態をなさず見えないので、「透明な箱」のようなものだ、ということである。「一労働者として」ということは、「この透明な箱の一員である一労働者として」という意味である。

 われわれが職場の労働者たちをゆるやかにまとめあげたところの「透明な箱」のようなものは、われわれが創造したものなのであるからして、これを「われわれのおいてある場」と呼ぶのはそぐわないのである。

 われわれは自分が一労働者として職場の労働者たち全員を掌握するのである。われわれは一労働者として、職場の労働者たちそれぞれに、愛情と信頼をもって、その人の変革のために接し論議しともにたたかうのである。このようにして、われわれは、職場の労働者たちの労働者的団結をかちとり、共産主義的意識を大衆的規模において創出していくのである。

 

 

 

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