マルクスとエンゲルスは『ドイツ・イデオロギー』に次のように書いていた。

 「これに対して、共産主義革命は従来の活動の様式に立ち向かい労働〔抹消された部分は省略。これは「資本制的な労働」という意味である——引用者〕を除去し、そして、あらゆる階級の支配を、階級そのものとともに止揚する。なぜなら、共産主義革命は、社会の中でもはや階級とみなされず、階級としては承認されていない、今日の社会の領域内ですでに階級や国民性等々の一切の解消を体現している、そういう階級によって遂行されるからである。そして、この共産主義的意識の大衆的規模での創出のためにも事柄そのものの完遂のためにも、大衆的規模での人間変革が必要である。大衆的規模での人間変革は実践運動のさなかでのみ、革命においてのみ、進捗しうる。それゆえ、革命は、他の仕方では支配階級が打倒されえないという理由で必要なだけでなく、打倒する側の階級が革命のさなかでのみ、旧い(ふるい)残渣(ざんさ)をわが身から一掃して社会の新たな礎石を築く能力をもてるようになる、という理由からしても必要なのである。」(私が最初に読んだのはアドラツキー版であったが、これは廣松渉版。廣松渉編訳・小林昌人補訳『新編輯版ドイツ・イデオロギー』岩波文庫、2002年刊、83~84頁)

 私は、これに感動したのである。この新版で「共産主義的意識の大衆的規模での創出」と訳されているところは、「共産主義的意識の大量的産出」と訳されていた、という記憶である。このことが、「大衆的規模での人間変革は実践運動のさなかでのみ、革命においてのみ、進捗しうる」、と書いてあることに、私は「まさにそうだ!」と思ったのである。「そうだ!革命においてのみ、なんだ!」と。私は、まわりのみんなの意識を変革することに苦しんでいたからである。

 だが、その数か月後に読んだ『現代における平和と革命』では、黒田寛一は、「疎外された大衆を変革し組織化し動員することこそが、問題なのである」、と書いていた。そうなのか。しかし、考えてみれば、そうだ。われわれは、疎外された大衆を変革し組織化し、革命に動員しなければならないのである。われわれは、革命までは小さな集団でいて、革命の勃発を待っているわけにはいかないのである。ほとんどすべての人間を、新社会を建設する能力をもつまでに変革するのは、革命においてのみ実現しうるのだとしても、われわれは、疎外された大衆を大規模に変革し組織して、これを基礎に革命を実現しなければならないのである。

 重い荷だ。私は、こう感じた。しかし、やるしかない。

 これが、われわれのなすべきことだ、よし、やろう、と私は思ったのである。もう何十年も前のことである。そして、いまの思いである。

 

 

 

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