労働組合員・組合役員のみなさん!

 組合のない職場でたたかっている労働者のみなさん!

 職場で日々たたかっている闘いと革命の実現との連関をどのように考えるべきなのか。これは、われわれが考察すべき大きな問題である。

 レーニンの著書を読むと、「最大限綱領と最小限綱領」という言葉や、「最大限綱領主義と最小限綱領主義」という用語がふんだんに出てくる。レーニンの時代には、こういう用語を使って論争していたのである。

 最大限綱領とは、革命のための戦略(革命戦略)を明らかにしたものであり、社会の根本的変革の指針を定式化したものである、ということができる。これにたいして、最小限綱領とは、そのときの闘いの戦術(闘争戦術)を明らかにしたものであり、もろもろの改良的な要求を定式化したものである、ということができる。

 最大限綱領主義とは、改良的な諸要求を提起して闘争を組織することを放棄して、最大限綱領だけを、すなわち革命の実現だけを呼号する、という傾向である。最小限綱領主義とは、革命の実現を彼岸化して、改良的要求を提起し実現することを自己目的化する傾向である。この意味において、最小限綱領主義を改良主義とよぶのである。

 レーニンとトロツキーは、この最大綱領主義と最小限綱領主義=改良主義の両方を克服するためにたたかったのであった。

 決定的に大きな問題は、ベルンシュタインらの第二インターナショナルの社会民主主義者がこの改良主義に転落したことであった。ベルンシュタインは、「改良の積み重ねが一切である」、と主張した。この主張は、当時、「革命と改良のあいだに万里の長城を築くものである」、と特徴づけられた。

 この傾向をうちやぶるために、レーニンやトロツキーは、革命戦略を提起すると同時に、改良的な要求を明らかにした闘争戦術をうちだして、労働者階級を牽引すべきことを主張した。レーニンは、革命戦略を実現するために闘争戦術をうちだし労働者階級を牽引するための主体として前衛党を強固に建設すべきことを明らかにしたのである。この前衛党組織論は、「階級意識は労働者に彼らの外部からもたらされうる」ということを基礎づけとするものであった。この主張には、前衛党は、労働者に階級意識を付与しなければならない、という烈々とした意志がつらぬかれていたのである。だが、レーニンは、——トロツキーのばあいにはよりいっそう、——前衛党が革命的な方針を提起して労働者階級をひっぱるのだ、と考える傾向が強かった。

 われわれは、このレーニンの前衛党組織論を継承しつつ、さらに、前衛党の一員であるわれわれは、組合員あるいは組合役員として、また組合のない職場で一労働者として、当面する闘いの指針をうちだし、労働者たちを組織してたたかう、と同時に、この労働者たちに階級的自覚をうながし、彼らをプロレタリア革命の主体として変革し組織していくのだ、ということを明らかにしてきているのである。そして、このような理論的解明にのっとってわれわれは闘いをくりひろげ、この実践から教訓をつかみとってきているのである。

 こういうことを考えてほしい、と私は思う。

 

 

 

 

 

 

 

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