その文章をここに掲載する。

 

 

 2024年の開けに際して

                岩淵宗太郎

 

 「解放」2024年新年号(第2800号)にみられるものは何か。

 組織創造論を破壊して久しい「革マル派」中央官僚の行く末には、あの第三次分裂以前の大衆運動主義と情勢分析主義への回帰を懐かしむ心情しか、もはや残っていないかのようだ。

 しかし、ウクライナへの軍事物資の支援の途絶にゼレンスキー政権とともに恐怖と焦燥を感じるものの、欧米権力者への恨みつらみを表立ってはぶつけることができない中央官僚たち。そんな彼らが、東アジア熱核戦争へのブルジョア民族主義的な危機あおりで乗り切ろうとしても、そんな自家撞着も露わな彼らに労働者・学生の組織化ができるわけはなく、むしろ展望喪失に陥った組織成員たちの中央官僚からの離反の危機をなんとか食い止めるためにのみ、筆者たちは、お経のように冗長な政治・軍事力学主義的な現象論丸出しの情勢分析をかき、やる気力も実力もない彼らの「国際反戦闘争」のスローガンの羅列のような退屈な文章を書いているにすぎない。

 場所的・主体的にものごとを考えられない彼らは、その祖国防衛主義ゆえに破産を余儀なくされている思想的・組織的現状を隠蔽しのりきるためには、自分たちとともに日本民族主義の思想を尊び敬い伝承せんとした晩年の黒田寛一の「神の声」が必要だった。

 ゼレンスキー・ブルジョア政権の流布する祖国防衛主義思想に抱き込まれ、その特殊利害を支えるために軍服を着せられ、帝国主義ロシアの軍隊との戦闘に命を賭すことを強制されている、疎外に無自覚な現在のウクライナ労働者・人民の苦しみと、1956年のソ連スターリニスト国家による圧政とその戦車によるブダペストへの進軍・発砲に対し、ソビエトを結成して闘ったハンガリア労働者・人民たちの血の叫び(黒田寛一が「革命」として主体的にうけとめた)、このふたつを重ね合わせ等置するという思想的錯誤と歴史の捏造は、自己の革命論的破産を隠蔽するためとはいえ、まさに弾劾に値するものだといえる。

 中央官僚たちにとって、自己の官僚としての地位を死守し、その思想を正当化するためにも黒田寛一は神でなければならないのだ。なぜなら、神は絶対であり、その神に帰依する宮司や巫女である官僚や御用学者の自分たちは、神聖にして侵さざるべきものなのだから。

 2024年『解放』新年号トップ論文の締めくくりの文章「反スターリン主義運動創成の原点」には、『現代における平和と革命』や『社会の弁証法』のなかの黒田の言葉が、場所的・主体的うけとめも何もない、つまり、論文筆者の歴史的・思想的とらえ返しの全く欠如した引用文だけが経文のように綴られていた。

 ここに、中央官僚の今日的腐敗が端的にしめされている。

 このような中央官僚とその一派をプロレタリア階級闘争から一掃する決意を、私は新たにした。

             2024年1月1日

 

 

 

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