コメント欄に次のような質問が寄せられました。
プロレタリアの存在の論理・自覚の論理・組織化の論理——ヨーロッパの同志たちへ
についたコメント
ooyoko-hon
組織現実論と同じ理論レベルなのでしょうか
12月26日 14:11
私の意見
プロレタリアの存在の論理・プロレタリアの自覚の論理・プロレタリアの組織化の論理というのは、組織現実論と同じ理論的レベルなのか・違う理論的レベルなのか、というようなことではありません。この三者の違いは、本質論と現実論というような理論的レベルの違いの問題ではなく、われわれが何をどのように明らかにするのかというアプローチのしかたの違いの問題です。
プロレタリアの存在の論理というのは、マルクスがプロレタリアについて経済学的=哲学的に明らかにしているものが、これにあたります。プロレタリアの自覚の論理というのは、黒田寛一さんが『プロレタリア的人間の論理』という本で明らかにしているものが、これにあたります。
これにたいして、プロレタリアの組織化の論理というのは、黒田さんが『組織論序説』で明らかにしている前衛党組織本質論、『日本の反スターリン主義運動 2』で明らかにしている組織現実論、この組織現実論という理論領域を切り拓くための苦闘としての『日本の反スターリン主義運動 1』の叙述、また、労働運動論、学生をプロレタリア的に変革し組織する論理という意味では学生運動論、さらには、われわれ探究派が新たな理論領域として切り拓くために奮闘しているところの階級闘争論などのすべてが、これにあたります。
前衛党たるわれわれと、われわれが働きかける相手であるプロレタリアとの実体的対立を措定して(前衛党たるわれわれが主体をなし、プロレタリアが対象=客体をなす)、われわれがプロレタリアをいかに変革し組織するのか、ということを解明する、というアプローチのしかたの問題です。われわれはこのようにアプローチして、組織論上のさまざまなレベルの理論を解明するわけです。
こういうように考える、ということでどうでしょうか。
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