愛知大学豊橋校舎学生自治会は、1月11日に記者会見をやり、「構内での集会や宣伝活動には学長の許可が必要であり、示威行為は禁止する、とした大学側の規定は、表現の自由を侵害するものである」として、県弁護士会に人権救済を申し立てたこと、また、学生会館の使用も許可制にしたことは「一方的な協定違反」であり反対する、ということを明らかにした(毎日新聞の報道による)。

 ここでのべられている大学側の攻撃は、明らかに、自治会を破壊し、学内の「革マル派」組織を根絶するためのものである、と分析しうる。この時点で、弁護士を立ててこの申し立てをやることを指導した「革マル派」中央官僚は、このような警戒心をもっていたのであろうか。それとも、弁護士会への人権救済の申し立てというようなブルジョア的秩序を守ったその枠内のものであれば、大学側からゆるされる、と思ったのであろうか。

 今日から分析するならば、大学当局内の主導的部分は、この申し立てと記者会見を、大学の顔に泥を塗ったものとしてとりあげ、当局全体を最後的に固めて、今回の自治会委員長ら3名の退学処分に打って出てきた、といえる。中央官僚の判断は、なんとも甘い。ブルジョア秩序ボケしている。

 2005年秋に、これとまったく同様の事態があった。大阪経済大学自治会がつぶされたのである。

 転び屋にはめられた。すなわち、大学教授が情宣中の学生たちに近づいてきて自分から転び、自治会の活動家たちに暴力をふるわれた、という事件をでっち上げたのである。これを口実として、大学当局は自治会の公認を取り消し、警察権力は革マル派系活動家8名を逮捕した。大学当局と警察は一体となって、凶暴な攻撃をかけてきたのである。これによって、自治会は破壊され、革マル派組織は学内から一掃された。

 これの一年前の2004年秋、自治会破壊の攻撃がかけられているまさにその時に、当時の中央指導部は私と関西の学生組織の責任者を解任したうえで、直接には学生の中央指導部が、「大経大は何でもできる、いい大学じゃないか。もっと大学当局を追いつめろ」、と言って、——大経大では自治会の大衆的基盤は四部会(体育会・芸術会・学術会・応援団。この時点では、この内部には革マル派系の組織的足場はなかった)に依拠したものであり、クラスでの基盤はきわめて脆弱であって、総体として質的には弱いものであったのに——警戒心を解く指導をおこなった。私は、関西組織の責任者を解任される、というかたちで党内闘争に敗北したのは、痛苦である。

 転び屋にはめられる、というように、組織的に警戒心をなくしていた組織的根拠は、ここにある。

 今日の愛大豊橋の事態をもたらした主体の組織的根拠は、「革マル派」中央指導部の官僚への変質そのものであり、彼らのブルジョア的秩序への陥没であり、米欧帝国主義諸国家権力者どもに「ゼレンスキー政権にもっと兵器を供与してやってくれ」と叫ぶまでに祖国防衛主義=民族排外主義に転落したそのイデオロギー的変質、マルクス主義からの離反そのものにある。

 

 

 

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