「解放」最新号(第2766号2023年5月1日付)のメーデーにむけてのトップ論文は、もう何も考えることのできなくなった人間の書いた文章だ。中央官僚は、みんなそうなっているのだろう。

 この人物は言う。

 「「連合」指導部を牛耳る右派労働貴族」と。

 「右派労働貴族」がいるのなら「左派労働貴族」がいるということになる。労働貴族のなかに「左派労働貴族」などというものがあるのだろうか。暗黙のうちに「左派労働貴族」というようなものを設定したのは、彼ら中央官僚が、自分たちが依拠し依存し尻押しする勢力として、世界では、ゼレンスキー政権とこれに兵器を供与している西側帝国主義諸国家権力者を見いだしたのであったが、日本では、労働貴族のなかに、自分たちが依拠し依存し尻押しする勢力として、「左派労働貴族」といったものをこしらえあげたのだ、ということなのである。

 彼ら中央官僚は、「芳野指導部は」、「何ひとつたたかおうとしない」とか「弾劾することなく」とかと批判している。これは、「芳野指導部はたたかうべきだ」「弾劾すべきだ」という立場にたっての批判である。彼らは、芳野指導部を尻押ししているだけのことなのである。芳野指導部は、日本の労働組合と組合員たちを、日本国家と独占資本家どもに奉仕するようにみちびいている輩なのである。このような輩を尻押しするとは、いったいどういうことなのであろうか。

 しかも、彼ら中央官僚は、「この輩は」、「賃上げ要求じたいを出せない中小企業労組が多数あるにもかかわらず、これらの労組への指導を放棄し無視抹殺を決めこんでいる」、と言う。

 芳野指導部は、独占資本家どもの意を体して日本の労働者の賃金水準を抑えこむことをみずからの任務としてきたのであり、しているのである。こんな輩が指導を強化したら、よりいっそう大変なことになる。

 しかも、芳野指導部は、「反中国」の民族排外主義=日本のナショナリズムをみずからのイデオロギー的支柱としているのである。こんな輩が指導を強化したら、組合員たちは日本民族主義のイデオロギーでよりいっそう染めあげられしまうことになるのである。

 中央官僚は、戦前とアナロジーして、「連合」を「今日版産業報国会」と規定してきたことを忘れ去ったようである。それは、彼ら中央官僚自身が、階級を超えて、ただ「天皇」という言葉をぬきさっただけの「万世一系の天皇のもとでの日本民族」を信奉し称揚する思想をみずからの精神的心棒とするまでになったことにもとづくのである。

 

 

 

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