インターネット上に掲載されている写真を見るならば、イタリアの共産主義組織=ロッタ・コムニスタは、われわれよりも大きな組織をつくりだし、われわれよりも強力な、帝国主義に反対する労働者階級の闘いを創造しているといえる。そして、彼らは、「革マル派」中央官僚派に、その民族排外主義的腐敗を批判した文書を送った。このようなかたちでたたかっている彼らに、私は敬意を表する。

 ロッタ・コムニスタは、民族問題には4つのフェーズがあることを論じているのだ、という。すなわち、①ヨーロッパ各地でのブルジョア革命の時代、②帝国主義戦争の時代、③東ヨーロッパとアジアでの民族解放闘争の時代、そして④アジア、アフリカ、東ヨーロッパでの民族運動が帝国主義勢力によって利用されていく時代——この4つの時代だということである。これは、簡単にいって、①マルクスの時代、②レーニンの時代、③1950~60年代、④1970年代以降、という時代区分である、といえる。

 この時代区分のもとに、彼らは——意訳するならば——次のように論じている。

 「1950年代と60年代のアジアとアフリカでの活動は、レーニンの第三インターナショナルの戦略を継続した。しかし、1970年代にはその段階は終わった。この認識も、レーニンがつねに表明していた方法論的批判に正確にもとづくものであり、それを発展させたものであった。それ以前には、われわれ共産主義者は、ブルジョア民主主義革命を支持した。生産力を発展させるからである。しかし、1970年代以降には、——われわれの組織の創設者チェルベットが言ったように、——世界のあらゆる地域で独立運動が疲弊し、それがもっていた戦術的優位性は共産主義にもどり、われわれは民主主義を支持する必要性がなくなった。」

 これは、1970年代以降には、世界のあらゆる地域での民族運動は帝国主義勢力に利用されるものとなったのであり、われわれ共産主義者は、民族運動をはじめとするブルジョア民主主義の運動を支持しない、とするものである。このような主張は、レーニン型の二段階戦略と「民族独立」の指針を適用しないということを、客観情勢の変化ということから基礎づけるものである。(もちろん、レーニンの主張自身、プロレタリアートの利害から見て民族解放闘争を支援するか否かを決める、というものである。)

 たとえ、基礎づけ方がこのようなものであったとしても、ロッタ・コムニスタが、今日の民族運動は帝国主義勢力に利用されるものであり、われわれ共産主義者は民族運動を支持しない、と判断していることは決定的に意義がある、と私は考える。これは、プロレタリア世界革命を実現するためにプロレタリアートを階級として組織することを、彼らが自分たちの任務とした、ということだからである。

 われわれの焦眉の課題は、さらに、プロレタリアートを階級として組織するためにわれわれはどのように諸活動をくりひろげるべきなのか、というように、われわれの実践そのものを主体的に解明することにある。

 同志たちよ!

 団結して前進しよう!

 

           イタリアの労働者階級の闘い

 

 

 

 すべての労働者・学生・市民のみなさん!

 私のメールアドレスは、nbkitai@yahoo.co.jp です。

 自分のおいてある場の現実をかえていくために論議していきましょう。

 私のブログへの感想や、生起している問題についての悩み・考えなどをお寄せください。私に連絡をくださるばあいには、このアドレスにメールを送るようにお願いします。

 私に手紙をくださる方は、本に書いている住所に郵送してください。

 本をもっていない方は、メールを送ってくだされば、住所をお伝えします。

 

 革共同革マル派・探究派のブログも見てください。

 「探究派公式ブログ」:

 https://tankyuka.hatenablog.com ででてきます。

 

 「プラズマ現代叢書4」の松代秀樹編著『松崎明と黒田寛一、その挫折の深層 ロシアのウクライナ侵略弾劾』(プラズマ出版、251頁、定価2200円)が、書泉グランデ4階、紀伊國屋書店新宿本店、ジュンク堂書店池袋本店5階・大阪本店・難波店・三宮店・明石店・福岡店・那覇店・名古屋栄店、MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店、丸善丸の内本店・京都店・広島店、模索舎、早大生協図書館店、東大生協本郷店、国学院大学生協など、全国主要書店で販売されています。

 「プラズマ現代叢書 1」の松代秀樹編著『コロナ危機との闘い 黒田寛一の営為をうけつぎ反スターリン主義運動の再興を』、「プラズマ現代叢書 2」の松代秀樹・椿原清孝編著『コロナ危機の超克 黒田寛一の実践論と組織創造論をわがものに』、「プラズマ現代叢書 3」の松代秀樹・藤川一久編著『脱炭素と『資本論』 黒田寛一の組織づくりをいかに受け継ぐべきなのか』、野原拓著『自然破壊と人間 マルクス『資本論』の真髄を貫いて考察する』、野原拓著『バイト学生と下層労働者の「資本論」 脱炭素の虚妄』と合わせて読んでください。

 くわしくは、「プラズマ出版」のホームページを見てください。