部長・エリア管理者・現場管理者と話しし交渉する関係をつくろう(その二)部長・エリア管理者・現場管理者はあわてふためいた

 

 支社長・部長・顧問・マネージャー・現場責任者の5人を相手にして話しした場で、私が支社長に要請したことは次の三点であった。

 その①は、パート労働者みんなの時給を上げてほしい、ということ。

 その②は、労働時間の計算が、現状は、15分刻みになっているが、これは労働基準法違反であり、正確に1分刻みに変更してほしい、ということ。(たとえば、現状では、遅番の勤務で、仕事が終わって20時44分にタイムカードをおしたばあいには、20時30分までしか労働時間として計算されず、14分間の部分が切り捨てになってしまう。これを切り捨てずに、この14分間をも労働時間として計算してほしい、ということ。)

 その③は、労働開始時刻の10分前には着替えて厨房に入っているように、と会社から指示されているが、これはおかしいのではないか、ということ。

 この三点であった。

 支社長の返答は、

 その①については、——現場をよく知っている・ここにいる管理者たちがいろいろと配慮して考えてくれることでしょう。

 その②については、——この件について労働基準監督署にもっていけば、改善勧告を出してくれることでしょう。しかし、社会的には、ほぼすべての企業が15分刻みであり、30分刻みのところもあります。全社の問題になるので、こういう要請があったということを人事に言っておきます。

 その③については、——この指示はできません。会社が指示すれば、その時刻から労働時間が発生します。

 というものであった。

 その③にかんして、「10分前には着替えて厨房に入っているように」という張り紙は、ただちに撤去された。

 このように、私が支社長と話しする場に、この職場に指示をだす縦系列のすべての管理者が同席する、ということは、きわめて重要なことなのである。支社長の言ったことがこれらの管理者たちにそのまま貫徹され、すぐさま実現されることになるからである。

 その①の時給の引き上げは、残念ながら実現できなかった。

 その②については、その後、マネージャーと現場責任者とが、私に、「現場対応として、あと1~2分で区切りの時刻になる、というばあいには、1~2分待ってタイムカードをおすようにしてよい、というようにしたいがどうか」、と言ってきたので、私は、それを了承し、みんなに伝え、そうしよう、と確認した。

 私が支社長ら5人と話しするということをやったことへのはねっ返りはものすごいものがあった。このことを自覚しなければならない、ということを私は痛感した。

 支社長ら5人と話した次の日は、私は、朝食時と昼食時とにみんなに報告に行き、遅番の仕事をやったのだが、それの次の日は休みであった。

 この日に、職場は大騒ぎになったのであった。そのことを、さらに次の日に、遅番の仕事をいっしょにやったパート労働者から私は聞いた。

 部長・顧問・マネージャーが職場にやってきて、現場責任者といっしょに、パート労働者と個別面談をやったのだ、という。「何か不満はないか。不満があったら、北井さんに言うのではなく、現場責任者に言ってくれ。会社が良いようにするから。北井さんはどういう人か。北井さんをどう思っている?」というように点検し、不満があれば現場責任者に言うように、と必死で訴えたのだ、ということであった。「「北井さんはいい人ですよ」と言っといたよ」、とそのパート労働者は、私に言った。

 これほどまでに管理者たちは怖れるのだ。私はおどろいた。労働者同士が連携をとることを、彼らはこれほどまでに怖れるのだ。パート労働者たちが不満を私に言ってくる、ということが、彼らはこわいのだ。私が労働者たちに労働者として信頼され頼りにされることが、彼らはこわいのだ。彼らは、現場責任者と個々の労働者というように、会社の縦の関係をつくり維持することに必死なのだ。彼らは、労働者たちを分断し、互いに切り離しておくことに必死なのだ。

 何としても、職場の労働者たちみんなのまとまりをつくりあげ、労働者としての団結を創造し強化していかなければならない。私はそう思った。

 それと同時に、管理者たちは、私を丸めこまなければならない、と考えたようだ。

 マネージャーが職場に来て現場責任者と話しているところに私が行って、いろいろと要請すると、マネージャーは、「私たちじゃダメなんでしょ、部長と話しする?」と言って、部長とセットしてくれ、私は、部長・マネージャー・現場責任者の3人と話しした。

 だが、私の気づきえないことがいっぱいあった。このブログを読んでいる労働者のみなさんに、その具体的な教訓をつかみとってほしい、と思うので、それを次に書きたい、と思う。

 

 

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