料が出る』という文句に惹かれて、精神病の患者が通う作業所の『見張り』のような仕事を頼まれた。
「逃げようとする患者がいたら、つかまえるんだ。でも、乱暴なことはしちゃいけないし、怒鳴りつけてもいけない。話を聞いて、なだめて、連れて戻るんだよ。けっこう難しいよ?」
アンゲルは好奇心から引き受けたが、何時間経っても、特に逃げ出そうとする患者もいない。
みな、暗い顔ではあるが、黙々と作業をこなしていた。彫刻だったり、家具を作っていたり、何か書いていたり、あまり生産的な内容ではないが、熱心だ。
木を削っていた中年の患者が、アンゲルに話しかけてきた。www.rfdkjg.net
「あんたは留学生かね?」
「そうですよ」
アンゲルが普通にそう答えると、男は急に顔をアンゲルの耳に近づけ、
「わしは本当は、東の国の王なのだが、事情があってここにかくれているのだ」
とささやいた。
「?」
何の事だろう?
その『王様』は、長々と、不幸な身の上を話し続けたが、説明にまるで脈略がなく、どうやら『勝手に思い込んでいるだけらしい』ことが、アンゲルにもわかった。
てきとうに話を合わせて聞いていたが、ふと、エブニーザの妄想の女を思い出し、
「俺の友達に、こういう奴がいるんですけど」
夢で見たという女の話をしてみると、なんと『王様』は、真面目な顔で、
「ああ、そりゃあ妄想だよ」モンクレール
と、断言した。
「そう思いますか?」
アンゲルは『おい、自分はどうなんだよ!?』と叫びたくなったが、黙っていた。
「きっと寂しいんだな。誰も相手にしてくれないからさ。きっと友達も彼女もいないんだろう、そいつには」
「はあ……」
『王様』はそう言うと、自分の作業場に戻って、また木を削り始めた。人気ダウンジャケット
自分の妄想は棚に上げて、他人にはあっさりそんなことを言うとは……。
でも、そうだよな、やっぱりエブニーザも妄想を抱いてるな。やっぱり精神病なんだろうか?ここで作業させるか?でも、これって治療になってるんだろうか?何のための作業なんだろう?
予定の時間が過ぎた後で、アンゲルが担当の医師に尋ねると、
「生活リズムをくずさないようにするために、来てもらっているだけ。作業の内容はあまり関係ないよ」
という答えが返ってきた。
その帰り道でのことだ。
アンゲルは図書館の近くで、同じく管轄区から来たという生徒に声をかけられた。
またファナティ教の話をされるのか……。
とうんざりしたが、その生徒はこんな質問をしてきた。
「君はア