ちょこっと、「日本には無いもの」 | ちょこっと、つぶやいてよろしいでしょうか。

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海外生活28年、現地でのオモロ苦労話や、時々する旅話をつぶやいています。

7月中旬、雨がウザい冬のニュージーランドです。

 

 

 

日の出が早くなってきたので、出勤時に美しい朝焼けが見られる。

 

 

私はオークランドにあるホテルでハウスキーピングとして働いています。

多種多様な民族がいる多国籍な職場です。


NZには正社員制度がないので、1週間に一度の出勤だろうとフルで出勤していようと、待遇に差はありません。

 

学生さん、留学生、ワーホリであってもなんの区別もないです。

 

ただ、ホスピタリティの学校で単位を取るための研修先になっていて、その学生たちは給料や福利厚生はありません。

が、基本スタッフと同じ仕事をします。

 

今年もその制度で何人かの生徒さんがやってきています。

 

漢字の国から留学しているニール。

 

この子がなかなかのヤツです

(ーー゛)

 

 

ある日廊下を歩いていたら、ニールが地べたにあぐらかいて座ってスマホ見てる。

制服も着ているし、横にハウスキーピングのお掃除台車あるし、確実に勤務中です。

 

思わず声を掛けました。

 

「だって、清掃する部屋がなくて」

 

 

ハウスキーピングの出勤時間は8時ですが、その時間にゲストがチェックアウトしていなければ清掃する部屋はありません。

 

そんな時は、他のスタッフの手伝いに行ったりスーパーバイザーに連絡し他の仕事をもらいます。

 

彼がウチのホテルで研修するのは2回目だし、もう半年以上やっているのだから知っているハズなのに、勝手に早く出勤してはブラブラしとる。

 

 

こいつはこういうヤツ。

(--〆)

 

 

彼が清掃した部屋は、汚い、ファシリティーを補充し忘れている、などメチャクチャで最終確認をするスーパーバイザーも本当にイライラしています。

 

 

そんな彼がとうとうゲストを激怒させてしまいました。

 

連泊するゲストの部屋清掃は私物溢れる中での清掃なので、こちらが信用できるまでは担当出来ません。

 

彼の職歴から言うと経験は数ヶ月前入社してきた子よりも長いので、連泊部屋も担当しています。

 

が、ある日、ゲストの食器をホテルの食器だと思いキッチンに返してしまったのです。

 

「大切なお皿が無くなった〜!!」

 

かなりなお怒りだったみたい。

 

部屋にあるお皿って2種類ほどしかないので、ウチのなのかゲストの私物なのか半年以上も働いていたらわかりそうなものだし、わからなかったら聞かなくてはならないのに、ニールはこうやって普段から自分判断で間違ったことばかりする事も多い。

 

ホテルにある数千、もしかしたら数万枚のお皿の中から1枚のお皿を探し出さなければならなくなりました。

 

NZなのでね、スタッフ総出で探すようなことはしないけれど、洗い場担当のキッチンハンドにその情報が行って、まあ、見つけたら、、、という対応にはなります。

 

3日後、そのお皿が見つかりました。

 

「激怒するほどの高級皿ではないのにさ〜」

 

などと、お客様のお皿を間違えて下げてしまった事を笑って話している同僚たちを見て

”ああ、これがNZだよな”

と思う反面、少々の違和感は感じます。

 

ずっと日本を離れているから今はどうなのか知りませんが、たぶん日本だったら、「必ず探し出せ」との掛け声と共に全員が残業してでも即見つけ出したんじゃないかな。

 

NZにあって、日本にはないもの。

 

このユルさ

 

あまりにも仕事に対していい加減なので最初は驚きましたが、時が立つに連れ、違和感は残るものの、働きやすさを感じられるようになりました。

 

無理なく働けるという感じでラクです。

 

 

この度、新しくメンテナンス部に入社したUKから来た男の子。

 

 

自慢のタトゥー。

 

 

本人たっての希望で載せています。

 

写真撮ってないけど、背中にも足にもあります。

 

NZのタトゥーって先住民族マオリ模様のものが多いから、こういうのお洒落に見える〜。

 

 

私のお気に入りは人差し指のガイコツ😂

 

ずっと前、日本のニュースで”どこかの(忘れた)役所でタトゥー検査があって、、、”というような記事を読みましたが、タトゥーで入社お断りしてたら、ウチのスタッフ半分いなくなるわ。

 

勤務時間も家庭の事情とかに合わせて調節してもらえるし、私なんかは体のことで出来ない仕事も多いのに理解してくれるし、帰りたい休みたいが通らなかったことないもんな〜。

 

 

日本文化を持つ私からすると”許しすぎじゃねぇ!?”と思ってしまうこともあるけど、個人の事情や個性をとても大切にしてくれるこの環境は日本にはあまりないよなあ〜と、ちょこっと、感じます。