「秘蔵映像、コロナが残していったもの」 | ちょこっと、つぶやいてよろしいでしょうか。

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海外生活28年、現地でのオモロ苦労話や、時々する旅話をつぶやいています。

4月下旬、先週4連休だったのに今週3連休のニュージーランドです。

 

 

2020年3月26日、職場のホテルは突然「海外からの帰国者が14日間滞在する自主隔離施設」になりました。

 

過去記事↓ にあるように

 

最初はこんな嫌な気持でスタート。

 

 

 

 

お部屋の清掃に入れないので、ハウスキーピング部は廊下に出されたリネン類やゴミを回収し、新しいリネンやコーヒー、トイレットペーパーなどをお部屋前までデリバリー。

 

 

 

 

ゲストはレストランで食事を取る事は出来ないのですべて袋に入れレストラン部がお部屋前までデリバリー。

 

デリバリーのマニュアルには「ドアの前に置いた後ノックをして逃げる」とありました(笑)

 

そして「コロナウィルスが付いているかもしれない」ゴミやリネンを回収するのが主な仕事でした。

 

 

 

 

館内は注意書きの嵐に。

 

この光景は

本当にショックでした。

 

 

準備もそこそこに始めたので、

 

 

急遽取り繕った防護服(キッチンハンドのエプロン着用)

 

 

 

初めてきちんとした防護服を身に着けた時は、チビリました。

 

なんで働く決意しちゃったんだろう、と、涙する日もありました。

 

 

2020年6月、NZからコロナがいなくなり普通の生活が始まっても、私達はずっと自主隔離施設の中でコロナと戦っていました。

 

8月、我がホテルから事情があり本来14日間滞在しなければいけないのに7日間で隔離施設から出る許可を得て家に戻った方が感染しており、ニュースで一気に自主隔離&隔離施設用ホテルの存在が世間に知られるようになりました。

 

なかなか理解されずに感染しやすい、、、というイメージから差別を受けたり陰口を言われたりもしました。

 

 

政府はMIQ(自主隔離&隔離施設の名称)という部門を立ち上げ、本格的に活動するように。

 

専用IDが配られた。

 

2021年2月、NZにワクチンが上陸すると、

 

ワクチン接種の申請用紙。

 

 

最優先で接種させて頂きました。

この頃NZのコロナは隔離施設の中にしかいませんでした。

 

MIQスタッフであることを告げると驚きはされるものの、「Thank you」の言葉と共に握手をしてくれる人も多くいました。

 

「コロナを制した国」としてNZのコロナ対策は世界中から称賛され、オークランドは「世界で住みやすい街」第1位に。

2020年、NZの人口は10万人増えました。

 

 

2021年8月、デルタ株の反乱で再びNZにコロナが蔓延すると、我がホテルは自主隔離施設から感染者の隔離施設になりました。

 

海外から帰国し「コロナかもしれない」と隔離されるのではなく「完全なるコロナ」で隔離されるゲストがやってくるのでかなりビビり、緊張の日々でした。

 

 

初めて見たレッドゾーンという区切り。

 

 

初めて着けたN95マスク。

 

 

お揃いのユニフォームまで作ってしまった。

(テンパっている時の写真なので表情はお見逃し下さい)

 

 

 

消毒の仕方やウィルスが付いたものの処理方法など、

 

 

研修会も頻繁に行われました。

 

週一回のPCR検査が毎日になり、

受けたPCR検査はこの2年間で120回以上になると思います。

(もう正確には測れない゚^_^;;)

 

 

海外からの帰国者ではなくNZ国内の感染者を受け入れた時には、少々ホテル内の治安が乱れて

 

過去記事↓にあるように

 

こんな怖い思いもしました。

 

 

それでも、

感染リスクもあり、決して楽でもない仕事をずっと続けて来られたのは、滞在しているゲストからの言葉です。

 

私達スタッフは部屋のドアの前に食事や必要なものを置いた後すぐに立ち去るのでゲストと顔をあわせることはなく、ホテルの中からガラス越しにその姿を見かけるだけですが、

 

 

 

 

 

 

ドアには沢山のありがとうメッセージが。

 

「いつもドアをノックして色々なものを置いていってくれるあなた達の顔を見ることはないけれど、とても感謝しています」

 

 

廊下を歩く度、コロナウィルスがあるかもしれないのに幸せな気持ちにもなりました。

 

 

 

食べた後ゴミとして廊下に出す袋にも。

 

 

そして、チェックアウトした部屋には、

 

 

 

貼っても、

 

 

貼っても、

 

 

張り替えても、

 

 

届き続けるサンキューレターや

 

 

 

差し入れが残されていました。

 

 

窓にも。

 

 

 

 

コロナがなければしなくてもいい14日間の隔離。

感染したのがコロナでなければしなくてもいい隔離。

 

そんな不自由な生活をしている人から頂く言葉は、

 

 

なによりも心の支えになりました。

 

「守ってくれてありがとう」

「快適な隔離期間をありがとう」

「あなた達の勇気に感謝します」

 

 

結局、

 

 

このバリゲードの中の様子が、

 

 

 

映像となってNZの方々に届けられることはありませんでした。

 

 

だけど、

 

 

バリゲードの中は愛と笑いが溢れており、

 

 

 

コロナを、

 

 

 

めいいっぱい、

 

 

楽しみ戦った様子は、、、、、

 

 

 

 

政府オフィスにはスタッフたちの写真が貼られた。

 

 

 

 

ゲストの誕生日や、

 

 

記念日にはギフトをプレゼント。

 

 

行事も細心の注意を払い、

 

 

ソーシャルディスタンスを守り行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決して公開されることのないMIQ(自主隔離&隔離施設)内の様子は、

 

4000人のMIQスタッフ、23万人の隔離したゲストの写真ホルダーの中に、

ホームページの中に、

自撮りしていったYoutuber の動画の中に、

 

そして、心の中にいつまでも残り続けると思います。

 

 

長いようで短かった2年間。

辛かったけど楽しかった2年間。

 

沢山の人たちが辛い思いをした中でこんな風に思う事は多少躊躇しますが、、、、

 

大切な思い出になりました。

 

 

 

 

このブログで吐き続けた記事を読み、見守り続け、コメントをくださった皆様

本当にありがとうございました。

 

5月2日、NZは日本との国境を開きます(条件ありますので政府ホームページでご確認を)

 

ぜひ、お越しくださ〜いっヾ(*´∀`*)ノ

 

 

 

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