大和国の春日めぐり⑧ ~春日大社 十五社めぐり~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

春日大社の本殿
南には

若宮(わかみや)神社
中心とした、


若宮十五社めぐりという

巡拝があります。



15番札所の
夫婦大国社
(めおとだいこくしゃ)
に受付があり、

各社に玉串札を
納めるといいます。



今回はその15社を

順に参ったのですが、


参拝だけで済ませたので、

玉串はいただいていません。

1番札所の

若宮神社は、
すでに紹介しましたので、

2番札所の
一童社(いちどうしゃ)から
参りましょう。

 



こちらは
三輪(さんりん)神社
ともいい

少彦名命(すくなひこな)を
祀っているといいます。

常世の国(海の向こう・あの世)から
やってきた
小さくて賢い神様です。

出雲の
大国主(おおくにぬし)とともに、
国造りをされたといいます。



3番札所は

写真左側の祠、
兵主(ひょうず)神社です。

ご祭神は
大己貴命(おおなむじ)

だそうですが、


兵主神社というからには、
天児屋根の父という
兵主神(つわものぬし)を
祀っていたのかもしれません。



4番札所は

写真右側の
南宮(なんぐう)神社です。

金山彦神(かなやまひこ)を
祀っているそうです。

岐阜の南宮大社の
勧請でしょうか?

正后となった
瀬織津姫(せおりつひめ)
のかわりに入内した
ウリフ姫ナカコの父
だといいます。

また
下照オクラ姫
祖父でもあるようです。

この社の向かいに、
神功皇后(じんぐうこうごう)
手植えだという
若宮大楠がありました。



神功皇后も、
春日まで
来ていたのですね。

さて続いては
赤乳白乳(あかちしらち)
両神社遥拝の
両脇にあります。



赤乳神社と白乳神社は
南に3キロのところにある
といいますが、



調べてみると、
1キロもないようですね。



女性の
上半身と下半身の
守護だといいます。

白乳は母乳で、
赤乳は経血でしょう。

 



祭神は、
赤乳神社が
稚日咩女神(わかひめ)さま
というから驚きです。

天照大神の

お姉さんですね。

白乳は
志那斗弁神(しなとべ)ですから
風の神のようです。

その遥拝所の
左にあるのが

 



5番札所の
広瀬(ひろせ)神社です。

倉稲魂神(くらいなたま)は
お稲荷様だそうです。

 



6番札所は
懸橋(かけはし)社といい


またの名を
葛城(かつらぎ)神社と
いうそうです。



葛城一言主
(かつらぎひとことぬし)神社の
ヒトコトヌシさまが
祭神のようです。

7番札所は
三十八所

(さんじゅうはっしょ)神社です。



天照大神の両親である、
イザナギ・イザナミが
祀られているようです。

また、
初代・神武天皇である
神日本磐余彦命

(かむやまといわれひこ)さまも
いらっしゃいました。

立て札では
開発開拓の神となっていますが、

由緒書きには
正しい勇気と知恵を
お授けくださる、とありました。



こちらは8番札所の
佐良気(さらけ)神社です。

蛭子神(えびす)さまだそうですが、
ヒルコなので、
ワカヒメさまかもしれませんね。

9番札所は
社ではなく磐座でした。



春日明神遥拝所
だといいます。

ここから
明恵(みょうえ)上人が
遥拝したようです。



明恵上人は
鎌倉時代の学僧で、
歌にも秀で、

その学徳は、
ときの政治家たちにも
影響を与えたようです。

さらには、
日本で最初に
茶の栽培をはじめた方でもあり、

華厳と真言密教を融合した
厳密(ごんみつ)を
編み出したともいいます。

そんな明恵上人は、
春日明神を感得していた
といいますから、

スピリチュアルでも

あったのでしょう。

 

さて、

10番札所は
宗像(むなかた)神社です。

宗像大社の
勧請でしょうが……

写真を撮り忘れていました。
イチキシマヒメを
祀っているといいます。

この近くに、
護摩壇の跡がありました。

 



空海さまは
ここで護摩焚きをしたと
いいます。

明恵上人といい、
空海さまといい、

霊感の強い方は
こんなところから
祈願されるのですね。

むしろ、
御蓋(みかさ)山を

仰いでいたのかもしれません。



11番は
紀伊(きい)神社です。

五十猛命(いそたける)、
大屋津姫命(おおやつひめ)
抓津姫命(つまつひめ)
を祀っているようです。

 



ともにスサノヲの子で、
特に五十猛は、

スサノヲとともに
朝鮮半島にわたって
植樹したともいい、

開拓や建築の
神徳があるようです。



12番札所は、
伊勢神宮遥拝所です。

ここも社ではなく、
磐座だといいます。

 


……磐座でしょうか?

ちかくには、
龍王珠石(りゅうおうじゅせき)が
ありました。



善女龍王(ぜんにょりゅうおう)の
聖蹟のようです。



ここでご縁を結ぶのも
よいかもしれません。

ここから、
道をもどってゆきます。

13番は、
枚岡(ひらおか)神社遥拝所です。

 



元春日(もとかすが)とも
いわれるのは、

枚岡神社より、

天児屋根の御霊を

勧請したからだそうです。

枚岡神社といえば、
若宮のオシクモが、
 

父・天児屋根の御霊を

墳墓である大原野神社から、

招いた場所でもあります。

 

そしてオシクモ自身も、

そこで身罷ったようです。



14番札所の
金龍(きんりゅう)神社です。

金龍大神を

祀っているといいます。
 

後醍醐(ごだいご)天皇に

ゆかりがあるようです。



そして
15番に戻ってきます。


夫婦大国社です。

 



大国主と
スセリ姫の夫婦を
祀っているといいます。

とはいえ、
スセリヒメの記述は
古事記にしかないそうです。

大国主とおなじく
スサノヲの子なので、

これでは

兄妹での婚姻と

なってしまいます。

ふたりのあいだには、
子もなかったといいます。

夫婦円満だったかは

わかりませんが、

 

由緒によれば、

出雲の御霊を祀るため

神像を彫らせたところ

 

数々の神徳が

あったといいます。

 

さらにはお告げによって、

若宮社の台所に

祀られるようになったため、

 

杓文字にも

縁があるといいます。


杓文字といえば

「ミシャクジ信仰」がよぎりますが、

煩雑になりますので、

またいずれ考えることにします。

 

 

大和国の春日めぐり⑨ へ つづく

 

 

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