ありがとうはもういらない | ぴいなつの頭ん中

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殻付き。そにっくなーすが言葉を地獄にかけてやる

雨の音さえも拍手にきこえるほどあたしをでろでろにして。
いますぐころして。あああ。あああ。あああ。あああ。あああ。

病棟でのライブが終わった後、あたしはピンクのギターをしまってしまった、だってもうすべて終わった気がしたの、これであたしの役目全部終わった気がして。
仕事も一週間なんもやる気ないまま雨が降って台風があってあたしは病院に行かなきゃならない、

だってなーすだもん。

患者さんにお休みはないからねえ。

どうしようもないけど終わらなかった。白衣の仕事は死ぬまで終わらん。どうにもならないけど、休みも逃げ場もなかったノーーーー!!!

ギャラリーに行ったり、ライブハウスに行ったり、芸術に触れたり、芸術をやったり、そういうことしている間にどんどん全部が遠くなっていった。

才能があるとか才能がないとか関係なくあたしはひとりの人間。
幸せが欲しくて、お金もないと食べられない。そういうものでした。
動物になりたいと祈っている可哀そうな人たちはたくさんおった。
けれども、そいつを救えるほどあたしは、

なーすじゃなかった。

勉強して国家試験に合格して、その次の日から看護師です。

なんやっちゅうねん。

なんにもできないとこからはじまってどうしようもないけどでもやるしかなくて、ぶっ倒れたりして、まったく精神衛生上よくないから。

健康もないし。ゴールもないし。結婚したいし。退職したくないし。お金は欲しいし何言ってるか自分でもわからんし。でも誰かに言ってほしい、好きだよって。誰かに言ってほしい、大事だよって。

ありがとうは聞き飽きたんや。もうありがとう言わんといて。
あたしカネもらってアナタのおしり拭いてセイカツしてんだよ。
ありがとうは聞き飽きた。もうありがとうなんて二度と聞かさないで。
アナタは情で、あたしはカネで、動いている。


割り切れるほど大人じゃなかった。割り切れないほど子供でもなかった。
おとながこどもになる瞬間人はいっぺん死ぬと言うが。
どうにもならない、そればっかり言って。でもどうにかしている。
朝はつらいけど電車に乗ったらもう自動的に白衣を着てる。
そのうち死んだまま白衣を着て、そのうち霊になったまま看護をして、
誰にも見えないの自分だけが気付いていないの。どうして?

やすらぎを与える才能。音楽を奏でる才能。
人を憂鬱にさせる才能はどんな人だって落ちこみゃ発揮できる。
サミシイヨ、サミシイヨ、サミシイヨーーー

ありがとうは聞き飽きた。もう二度とありがとうを聞かさないで。
ありがとうって言いたいなら代わりに、愛してるって伝えて。


「ギターを弾くしか能がなかった」「文章書くしか能がなかった」
そんなふうに救われたかった。逃げたかった。
すべてはくだらないって割り切りたかった。
でも認められたかった。認められたかった。愛されたかった。
シンコウという形であたしに祈りをささげなさい。
愛しているって言いなさい。一個じゃ足りないわ。