ギャラリー新宿座カフェ開店 | ぴいなつの頭ん中

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殻付き。そにっくなーすが言葉を地獄にかけてやる

ギャラリー新宿座が図書喫茶をはじめる。私は私たちの本を売るために在庫を置きに行った。興奮が抑えられずに、一旦外に出てふるふる震えていた。また多くの人にわたしたちの作品を知ってもらえる!!!!!目にするだけでもいい、現代は書きたい人も鳴らしたい人も、多すぎるから。ちょっとでも目についてもらえればそれでいい。気に入ってくれたなら、小銭を出して買ってくれたら素晴らしい。

一旦外に出たら新宿高校の校庭ではテニス。はいほーはいほー言ってる運動部。高校生にはおとなすぎる街並みをぬける。
道端でエミリーがテンプルしてキュートだったのでわたしは作務衣のポッケから金時ぱんを取り出して。すれ違うサラリーマンの人の目鼻立ちを見ながら。口内炎と一緒にぱくぱく噛み砕いた。可愛いものは好きだけど、可愛いものになれなかった。

可愛いものが好きな可愛くない可愛さを持つ彼女は憧れだった。彼女のことばは鈍器で優しく抱きしめるような、鋏の両手で髪を撫でるような、そんな、優しさがあった。私のは恨みやつらみ、自己主張ばかりだ。愛してくれよ、そればっかりだ。読みにくさは心の醜さか。中身が良ければなんでもいい。ぱぱっと読めて目の前をすぐに過ぎてしまうようなそんな文章にはなりたくない。一生懸命読み返したいし読み返されたい。読み合いのピンポン。読み合いのラリーは途切れることなく続いて行く。本を開いてわらってもらえる。最上の幸せ。健全な少女が自己の健全さをも笑い、憎み、呪えばいい。ここのアイスコーヒーはやたら私を覚醒させる。誤解のしあいが美しい。わざと誤解に身を包み、誤解のスーツで変装したる。

ガムシロップがやたらどろどろして氷の表面やストローに絡みつきながら静かに流れていた、私の本を手に取った女の子に、大当たりです!という意味を籠めて、カランカラン、と氷をうるさく鳴らしてやった。

彼れの前でだけ素直になれて、楽な気持ちでなんでもさらけ出せる、というのが恋人の定義ならば、私の恋人はこの一冊のノートだけや。だから、おわかれ致します。いままで、ありがと。と、空想の中の私は言った。きっと思い出の小箱にあてられたのだろう。いまに高熱が出て、寝込んでしまうだろう。

グランジナースは何度でも死ぬし、全国探せば一定数居る。グランジナースは魔法少女みたいなものだ。みんな、窮屈な気持ちで、自分のフェチを隠している。

おにいちゃんのものぜんぶぜんぶうばってやる。

せかいいちいじわるないもうとになってやる。