全部まぼろしだったっていうまぼろしを何度見りゃ気が済むの？なくしたものはもともとなかったものなんだよ。資本主義神輿に乗っかって奪った他人のお荷物にどうしてそんなにこだわるの？なぜ人は人の憎しみや苦しみや拘りを買ってよろこぶの？ジイコウイだっていうならば何もかもがそうじゃないか。もういいかげん対象を神格化するのは辞めて、自産自消で満足なさいよ。どうせ対象は手に入らない、こんな15cmしかない掌で何が所持できるというの？
わけわからないものが難解で高価で選民的だというジュードの偏食思考はいつもただしいわけではない、でも自分が描くものだけがいつも正しくて美しいと、重ねられた葉脈に隠された美しい一塊の宝石だとみんな思いたがる。寒くて布団から出られないとかいうくせに布団の外より温度の低いところで半袖の薄着で過ごすこともできる。私は、私はあなたが見ているまぼろし。幻想を信仰しないと主張する人ほど自分だけの幻想を持っていてそれを頑なに信じ続けている。私もあなたのまぼろしを見てこころを（揺らしている）
（揺らしている）
（揺らしている）
プールの水面にうつるように霜のように草のようにそこには本物のあなたはいないし本物のあなたは私の心の中にもきっといない。でも生きているのは好きだしまぼろしを愛していてこのままでいいと思うのも真実。まぼろしじゃない私は100g67円の豚こま肉となんら変わりない。
眼鏡をとらないとキスできないよ