服部幸應氏による『 食育のすすめ～食で変わる私たちの生活 』
というテーマで以前講演会が開催されていました。
大きく３つの柱でお話をされました。
１つ目は・・・
どのようなものを食べたら安全かを小中学生のころから
選ぶ力＝“選食力”を養う事。
今、アレルギー疾患に罹る人が３人に一人の割合で増えています。
日本人は世界一の寿命国であるが、晩年に寝たきり状態で過ごす期間も
世界一長い国でもあるです。
そして、食に関する病気で死亡する人が年間１００万人死亡するなかで、
６４％も占めています。
『食』を通じて、健康になり、病気予防するという考え方が確実に進んでいます。
“選食力”を養うことで食べ物を食べるという事の本当の意味や、
食べ物の旬を考えること、味の違いに敏感になること、
危険を避けるための知識を増やしていということが重要なのである。
２つ目は・・・
｢三つ子の魂百まで｣とよく言いますが…その通り！！
２０年前、小学生で箸を持てる子は３６％。
現在は、なんと１２％。８８％の子供は箸を正しく持てないのです。
ここ数年、産後６ヶ月検診で産婦人科に来られる若い奥さんの珍話。
｢うちの子はカスタードプリンが好きでこの前７個も食べちゃったんです…｣
｢うちの子はおしっこが青くならないのです…｣
これは、おむつのＣＭでおしっこ漏れが分かるように青いお水で実験していますよね。それでおしっこは青いという認識があるようです。。。
こんな風に、親が子供を育てる能力がないまま親になっているのが現状。
離乳食の食べさせ方やしつけなどやはり小さなうちにきちんと育てないと、今後直すことはかなり難しい。
また、最近の小学生は変温動物(は虫類・魚類など。人間は恒温動物)に近い体温に変化しているようです。。。
子供の｢美味しい｣の基準は母の味です。
それと同時に、人間らしい自然の成長が出来なくなっています。
３つ目は・・・
食糧自給率の低下について。
日本の食料自給率は４０％(カロリーベース)。
４０年前は７０％もあったのです。
先進国の中で、このように減少したのは日本のみ。
自給率が一番悪いのに、なんと、食糧廃棄は世界一。
日本で生産されているものの９０％は私たち日本人が自ら廃棄しているのです。
これは、世界の多くで餓死している子供たちを救う事が出来る量です。
私たちは飽食の時代に生まれ育ち、豊かな生活を送っています。
しかし、それと同時に、危険と隣り合わせの生活を送り、
｢旬の味わい」や｢安全性｣といった大切なことがわかりずらくなってしまいました。
そして、ある実験のお話を伺いました。
小学生が先生に対する尊敬度の調査です。(２０年前)
・中国 ８０．３％
・米国 ８２．２％
・ＥＵ ８２．７％
・韓国 ８４．９％
この％の５０％をきると、国家は成立しないと言われています。
さて日本は。。。
・日本 ２１％
２０年前のこの日本の数字、どう思われますか？？
そして、今、多くの若年事件が増えていますが、
現在はこの数値より上だと思いますか？下だと思いますか？
９０分の時間、とてもおもしろくお話をされていましたが、
日本の現状がヒシヒシと痛感する時間でもありました。
そして、これから母になる私たちの世代がこの話を聞き、
恐ろしいこの先と、改善すべき多くの課題に突き当たり、
今後ますます、『食』の大切さを伝えて行こうと思いました。
服部先生が編集長である｢笑う食卓｣という雑誌。
とてもわかりやすく、丁寧にまとめられていたのでオススメです。
笑う食卓 vol.1―おいしいを知る、たべる。食育サポートマガジン。
服部幸應のはじめての食育/ローカス
￥1,512
Amazon.co.jp
服部幸應の食育の本―完全保存版 (LOCUS MOOK 笑う食卓シリーズ)/ローカス
￥1,404
Amazon.co.jp
服部幸應の食育の本 vol.2 完全保存版 (LOCUS MOOK 笑う食卓シリーズ)/グリーンハンド『笑う食卓』編集室
￥1,404
Amazon.co.jp
服部幸應の食育の本 vol.3 完全保存版 (LOCUS MOOK 笑う食卓シリーズ)/グリーンハンド『笑う食卓』編集室
￥1,404
Amazon.co.jp