お肌について・・・ | ~原点回帰~

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いらない思考や思い込み、余計な執着を手放して 『原点回帰』 しませんか?

うちの治療院は、美顔鍼に来られる患者さんが多くいらっしゃるのですが、いつも聞かれるのは『どんな化粧品を使えばいい?』という内容です。


私は化粧品のことは詳しくないですが、お肌のことについては、かなり勉強しましたので、そこそこ詳しい自信があります。




まず、基本的な事としまして・・・お肌は表皮・真皮の二重構造で、その下に皮下組織が続きます。


一般的に『有効成分』といわれている、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸をはじめ、数年前から話題になりだしたEGFやプロテオグリカンなどは、真皮に存在します。


しかし、表皮の一番外側には『角質層』という、死んだ細胞で作られた『皮膚のバリア』があり、かなりの低分子でなければ、この角質層から奥へは浸透することがありません。


プールや海はもちろん、毎日お風呂に浸かっていても、皮膚から水分を吸収してブヨブヨになることがないのは、この角質層が守ってくれているからです。


コラーゲンなどの有効成分と言われている物は、たんぱく質やたんぱく質に糖がくっついたり、アミノ酸に糖がくっついたりしたもので、かなり大きい高分子です。


水の様な小さい分子すら通さない角質層が、たんぱく質の様な大きい分子を通すことはありません。


そのため、これらの有効成分は角質層に留まるのみで、真皮まで浸透することはないのですが、角質層は20%ほどしか水分を含まないので、これらの保湿効果の高い有効成分を塗って角質層にも水分を保持しようとしているだけです。


以前、化粧品を持って行くのを忘れた方が、旅行先のホテルにあった『コーヒーフレッシュ』を顔に塗って出かけたところ、みんなから『今日の肌、いつもより綺麗ね!』と言われ、本人も驚くほどの保湿効果を実感して『今まで使ったどの乳液よりも、コーヒーフレッシュが一番良かった!』と言う、嘘の様な本当の話があります。


これも当たり前の話で、コーヒーフレッシュが角質層に膜を張り、本来は蒸発するべき水分までもを閉じ込めて保持してしまうために、お肌は水分量が多くなってプルンプルンになります。


結局、高価な有効成分が入っていても、肝心の真皮まで浸透して肌を活性化させることはできません。


角質層に膜をはり、水分を保持させるだけなら『コーヒーフレッシュ』でも十分だということです。


また、コラーゲンやヒアルロン酸などを、サプリで摂って・・・と言う方も多くいらっしゃいますが、これも同じで・・・言いにくいですが『本当は、あまり意味がありません』


結局、消化の際にアミノ酸等の低分子まで分解しないと吸収出来ません。


一旦アミノ酸まで分解されたたんぱく質が、再びコラーゲンとなってお肌に有効に働く量は極わずかです。


まして、分子構造が極めて大きいプロテオグリカンなんかは、ほとんどが分解されずに排泄されてしまいます。


まれに、エンドサイトーシス(高分子のままのたんぱく質を細胞が飲みこむ)という吸収方法で、吸収されることがありますが、結局この場合も同じで、『小腸で吸収されたたんぱく質が、たんぱく質のまま顔の真皮まで運ばれることはありません』


もし、そのまま運ばれてしまうと、血中のたんぱく質の量が増え、浸透圧が変わって、逆に大問題ですし、たんぱく質のままでは毛細血管壁から出れないので、コラーゲンなどがある細胞外液に分泌されることがなくなります。


『熱に弱い成分なので、食事から摂るのは難しい』というのが、サプリ会社のよくある宣伝文句ですが、実際は『熱を加えて分解した方が、吸収しやすい』のです。


特にコラーゲンやプロテオグリカンなどは種類が多いので、そのまま運ばれても機能できることがありません。


例えば、一般的なプロテオグリカンは鮭の鼻か摂られた『アグリカン』というタイプで、人間の真皮にあるのは『ヴァーシカン』というタイプですので、分解して再生させなければ真皮では機能しません。


それでも、これらの有効成分はちゃんと体に役立つことも多いので、摂る事を否定はしませんが、『止め際』が肝心です!


例えば、工事中の建設現場で、資材が届かず建設が中断していた所に資材が届けば、建設が再開されて、無事に建築物が完成されます。


それと同じで、材料(栄養)が足らずに再生できず悪化していたところに、そこの構成材料が届けば、再生が進み症状は治まります。


しかし、建築物が完成したあとも資材が届き続ければどうなることでしょう?


怖すぎますよね!


コラーゲン・・・豚・牛・魚等の皮や鱗、軟骨、鶏のトサカ


エラスチン・・・豚・魚等の動脈血管


プロテオグリカン・・・鮭の鼻の軟骨


が、主な原料です。


人間同士ですら、生体間移植をすれば拒否反応を起こします。


これらの原料から摂られた物を直接取り込めば、『異物』とみなされ拒否反応がでるため、消化管で分解してからでないと吸収できません。


そして・・・これらの原料は『食品廃棄物』であり、ただ同然の価格で引き取られます。


そんな物に、高額を支払っているという事を覚えておいて欲しいです。


どうせなら、焼き鳥の皮や軟骨、東北名物の氷頭なますを美味しくいただく方が吸収もいい様に思います。


また、コラーゲン・・・等これらの有効成分があるのは全て『細胞外』です!

これらを生産してくれている『細胞自身』のことは何も考えずに、細胞の周りにある物ばかりに意識を向けているのは、『中身を磨かずに、外見ばかりを気にしている』のと同じ様に思うのですが・・・いかがでしょうか?


中ばかりでも、外ばかりでもなくバランスの調和が理想だと思います。