前科者 【邦画】
2022作品
無報酬なんだ
冒頭、保護司の阿川佳代=有村架純が登場する。
そこで 保護司についての説明があった。
『非常勤の国家公務員である。しかし、無報酬だ』と。
いやいや、国家公務員って言っても無報酬って、ボランティアじゃん。それも、下手すれば、恨みを買ったり、身の危険にさらされたり、公務を全うするに至っては、時間外もいとわないよね。
それを、無報酬だなんて、どうかしている。
善意の搾取だ。
と、思ったけど、そもそも若い女性単身で、活動している人は、いるのだろうか?
フィクションの世界なのかな。
調べてみた
・無報酬だが、一件一か月約7千円
・実費 支給
・女性は 約25%
・平均年齢 65歳
だそうだ。
感想
有村架純が、頑張っていたなと。
保護観察中の人の更生を、寄り添いながら、頑張っている様子と、人間味あふれる心の動きも、よかった。
あとね、重要な人物に、森田剛が演じています。
最初でてきたとき、誰なんだろうと、思っていました。
すっかり、役者だし、歌って踊っていたと想像すらできない感じでした。
この作品は、ドラマ版とは違い、映画版はオリジナルストーリーだそう。そのせいだろうか。連続殺人時の操作で、安易に犯人を森田剛だと決めつけている。物語の最後に、真犯人だという証拠が出されるが、そんなの事件が起こった時点で、調べてられるだろうし、その時に、森田ではないと、わかっているよね?被害者の爪の組織のDNAから森田だと特定したけど・・・。ねね、犯行時間と、森田のアリバイ、確認した?
現行犯で、真犯人を確保しなければ、このまま森田だということになり、冤罪じゃないの?と、思ったよ。
テレ朝の刑事もののドラマですら、こんなことはないと思うんだけど・・・。
保護司の事、更生への取り組み等、知るきっかけとなった映画でした。
簡単なストーリー
保護司の阿川佳代=有村架純が担当していた、工藤誠=森田剛
が、失踪する
それは、森田剛の家族との思い出の場所、ラーメン店で、弟と再会したらだった。弟は、警官から銃を奪い、殺人を犯していた。
弟をほおっておけず、正社員に内定していて、保護観察もあと2週間というところの事。
森田は、子供の頃、父親が母親を刺し殺した現場にいた。兄弟で、児童養護施設に行き、施設職員にしつけという名の暴力を受け、精神の薬を服用させられていた。弟は、養護施設を出た後も、上手くいかず、自分の身を売り、薬漬けとなっていた。
殺害しようとしたのは、母親が頼った警察官(未遂)、福祉職員・養護施設職員・父親(未遂)・弁護士(未遂)
父親への犯行に向かうところで、弟は確保されるが、自害。
入院先の病院で弁護士を呼び、殺そうとしたところを、有村架純に止められる。
有村は、暴漢に襲われそうになったところ、中学生の時に付き合っていた彼(磯村隼斗)の父親が身代わりになり、刺されずに済んだ。だが、自分のせいで、彼の父親が亡くなり、心の傷になっていた。有村は、この件で保護司になったのだ。
森田を追う警察の中に、彼がいて再会する。
ラストシーン。彼の父の月命日に、犯行現場で、花を手向ける有村と、ビールを供える磯村。二人は別々の道を歩んでいく。
覚書
監督・脚本
岸善幸
原作
香川まさひと 月島冬二
阿川佳代=有村架純
滝本真司=磯村勇斗
鈴木充=マキタスポーツ
遠山史雄=リリー・フランキー
工藤誠=森田剛
実=若葉竜也
斉藤みどり=石橋静河
高松直治=北村有起哉
松山=宇野祥平
宮口エマ=木村多江