イチケイのカラス
邦画 2023年作品
誰か救われたのか?それぞれの真実の解釈と事実。
事実と真実は違うと、何かで読んだ。
事実は客観的な出来事であり、真実は事実に対し
各々解釈が違うものであると・・・。
まさに、この作品は、それぞれの立場の真実があり
正義という名の正しさがあることを、突きつける。
幾重にも重なった、真実に、私は、どの真実に共感するのだろうか。いや、だれにも共感できないのかもしれない。
そして、この救いようのない、事実が、
竹野内演じる、入間みちおと、黒木華演じる坂間千鶴の
掛け合いに、少しだけ、救われる映画でした。
だけど・・・イージス艦とか、国家権力とか
大臣とか。
このワードを出せば、ドラマ版にはない
映画化に値する、作品になると言わんばかりの
物語に、そこはがっかりする。
何が、開けててはいけないパンドラの箱だよってね。
一企業に依存している町はいっぱいあるし、
己の利益優先で、隠蔽とか、フツーにあるよね。って感でした。
簡単なストーリー
① 極秘に大臣が乗った、イージス艦と
民間の船が衝突し、沈没して、生存者なし。
民間の船長の妻が、大臣に駆け寄り
真実を明らかにと、詰め寄り、かばんに入っていた刃物で、
傷害事件を起こしてしまう。
その裁判を、入間みちおが担当。
イージス艦の衝突の事故の解明が必要と、職権発動。
後日、大臣の差し金で、この裁判から降ろされる。
入間は、プライベートで、この真実を追求していく。
結果、船舶は、町の工場の汚染土を無人島に運び込み、工場の不正を隠ぺいしていた。汚染土が、船内に充満し、船員が意識を失い、事故に至った。
② 坂間は、物損事故の弁護をしていた。
そこで出会ったのは、月本(斎藤工)。
二人は、工場の問題を探り、汚染水を手に入れる。
月本が、工場関係者から、手を引く代わりに金銭を受け取る。
坂間は、月本に失望する。
だが、月本は、隠蔽を引き続き探り、隠蔽の首謀格5人と接触。すべてを明らかにし、町も人も出直すことを、提案する。
だが、殺されてしまう。
③ 坂間は、町で謎の病気で苦しむ子供の親の弁護をする。
その裁判官は、入間みちお。
その裁判の中で、イージス艦の衝突事故、傷害事件、町の工場の汚染、隠蔽、すべてが明らかになる。
と、いった感じかな。
覚書
竹野内豊=入間みちお
黒木華=坂間千鶴
斎藤工=月本
検事=山崎育三郎
事務次官?=柄本時生
裁判官?=西野七瀬
妻=田中みな実
大臣=向井理
月本を殺害した、工場の弁護士=尾上菊之助
工場の嘱託医=吉田羊
桜井ユキ、水谷果穂、平山祐介、津田健次郎、八木勇征、
宮藤官九郎、
小日向文世
【原作】
浅見理都「イチケイのカラス」