何時も頭の中に出てくる言葉がある。


それは心療歯科という言葉、私がこの言葉に最初に出会ったのは

1997年版 ブラキシズムの基礎と臨床(臨時増刊)の中でだ、当時から歯と心、

口腔内と心、脳という言葉が同一なものとして考え始めていたかもしれない。


WHO(世界保健機関)歯科部長バームス氏が来日し、2025年時点での

歯科医療の姿を予測して当時としては、かなり大胆な発言を行った。

疫学データによる世界の子供達のむし歯の減少や各国成人での歯周病蔓延度などから判断して、

次の6項目は「2025年にはなくなっている」との予測を語ったのである。

 
1)むし歯はなくなっているので、歯を削るためのエアータービンが歯科医院からなくなっている。


2)歯石を予防する薬物の登場によりスケーラー(歯石除去の道具)がなくなっている。


3)歯学部はなくなる。現在のような歯科疾患の治療に重点を置いている歯科医学教育はなくなり、

広く歯科健康科学教育を行うようになる。


4)歯科医師もなくなる。歯科に詳しい健康専門家となりオーラルフィジシャンなどと呼ばれる。


5)個人開業医はなくなりチーム医療になる。


6)学校歯科保健サービスは、地域の青少年保健サービスに組み込まれるようになる。


と予測している。


1992年の本の中には、「内科に心療内科があるように、歯科に心療歯科の体系が必要になるのではないかと書いてある。

確かに、歯科は生命歯学部など学部の名前も変わり、ドンドンと変化して予測通りになっている。


そして、今、歯科は1日に2院がなくなってると言う。


どんどん予測は現実のものとなっている。


当時、私が歯科の研究を始めたのが1996年、携帯電話がやっと普及してきた頃、

アメリカで私がみてきた顎関節症一つとっみても、歯科、精神科、カイロプラクティック

物理療法家などが連携しているのが普通だが日本はその概念はなかったし、

それに答えられる施術者がいない事も事実。時代が早すぎた、12年前に歯科医5人と始めた、

月に一度の勉強会から始まった団体が懐かしい。


世界はあらゆる分野で未だかつてない変革の波に真剣に取り組んでいるのに