心地の良い住まい力を引き出す
建築士×レジデンシャルオーガナイザー
永瀬絵美です。
久しぶりに事務所で執務をしていたら、
な～んか室内がドブ臭い。
ザっと室内を見渡したところ、
猫どもの粗相ではなさそうだ。
「ああ。封水が切れてるな・・・」
封水（ふうすい）とは、洗面台やキッチン、
お風呂や洗濯機などのいわゆる
水回りの排水管内の水溜め場のこと。
分かりやすいのは手洗い器などの
下についてる「クネ」っとした管があるでしょ？
あの「クネ」っとしたところには常に水が溜まってて、
最終的に繋がっている下水道からのニオイや害虫を
シャットアウトしてくれているのです。
封水のイメージ
◆“下水道からの侵入者”の「フタ」の役割をしてくれています
この封水。
日頃、この水回りを使っていれば消える事はないのですが、
長い間のお留守や、諸事情で使っていない時は、
自然に蒸発してしまいます。
つまり。封水が空っぽ。
下水道から室内までの「フタ」が無い状態になるため、
室内のドブ臭さは下水のニオイが上がってしまっている、
そんな状態だったのです。
他にマンションやビルの場合。
階下に排水を降ろすための「立て管」が存在します。
この管に各住戸や水回りの排水が接続しているため、
何らかの事情で封水が引っ張られる事もあります。
（＝封水の吸出し）
◆空気が入り込んで封水が逆流なんて事も・・・
ニオイの対処法はカンタン。
水をタップリ流してあげて下さい。
また封水が復活すれば治まりますので。
賃貸物件や新築・中古物件など、
しばらく空き家だった室内がドブ臭いのも
同じ理屈です。
空き家の場合。
洗面やキッチンは水を流せばいいですが、
洗濯機置場の場合はコップなどを使って、
排水口に水を流し込んでみて下さいね。
ちなみに建築工事で新しく器具が付くまでは、
切りっぱなしの排水管の先っぽにテープを張って、
ニオイと害虫の侵入を阻止しています。
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