Summer Splash! 12 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 


大宮さんの恋物語です。

 

あちらからの移行分です///。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♡

 

 

では・・・どぞ・・・///。

 

 

 

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いや。

そんな事・・・当たり前に。

気づいてたんだけど。

なぜか。

実感しないように。

気をそらしていたように思う。

どうして・・・そんな事思っていたのか。

マジでわからないんだけど。

和の方から。

俺にそれを意識させるまでは。

そう。

二人っきりだ・・・と。

気付かないフリをしたのかもしれない。

距離を感じないようにしていたのかもしれない。

っていうか俺。

なんで・・・そんな。

駆け引きみたいな事。

思ったりするんだろう。



「この間智さ・・・僕に・・・簡単に突き飛ばされたでしょ。」

「・・・。」

「だから・・・ひ弱なのかと思ってた。」

「ぁ・・・あれは///。」

「・・・ん?」

「あれはさ・・・いきなりだったから。」

「・・・。」

「不意をつかれたからであって・・・。」

「・・・。」

「ちゃんとわかって踏ん張ってればさ・・・」

「それなら僕だって倒れないよ///。」

「・・・。」

「でしょ///?」

「・・・。」

「・・・。」

「ん・・・だね。」

「フフ///。」


目を細めて笑う和。

太陽の光が波に反射して。

それが和の顔をきらきらと光らせている。

ぺっとりと額に張り付いた少し長めの前髪が。

目にかかって邪魔そうだ。

自然に手が伸びて。

その前髪を指ではらった。

目を閉じて。

それをじっと受け入れる和。

その目を閉じた和に。

素直な和に。

感じた事のない強い感情が沸き起こる。

その感情の名前が・・・上手く見つからないんだけど・・・でも。

心を許してくれているようなその仕草に。

心が。

ふわっと浮き上がるような感覚になる。

まるで無重力のような海の中の体。

その体と同じように。

心も・・・ふわっと浮いた。













「僕ね・・・。」

「・・・ん?」


上を向いた和。

空を見上げ。

甘えたような声で話し始めた。


「潤君以外の人と・・・二人きりで海入ったの初めて。」

「・・・。」

「・・・。」

「・・・え。」

「フフ・・・初めてなの。」

「・・・。」

「いつも・・・潤君と一緒だったから。」

「・・・。」

「みんなと入る時も・・・必ず潤君はいてくれて・・・。」

「・・・。」

「でも・・・。」

「・・・。」

「いつまでも一緒って訳には・・・いかないよね。」


なんて言ったらいいか。

わからなかった。

大事な弟の潤に対する強い思いがある反面。

いつまでもこうしてはいられないって。

客観的に判断している和もいるって・・・わかって。

そんな事思ってたんだって思ったら。

すぐには言葉が出なかった。

っていうか。

どうして急に。

和はこんな事を言いだしたんだろう。

そう言えば・・・昨夜。

同級生との飲み会があったはずだ。

そこで・・・何か。

何かを見てしまったんだろうか。

だとしたら・・・和は。

今・・・俺に。

何を・・・なんて言う答えを求めてる?

俺。

望んだ答えを言えなくて黙っちゃって。

潤以外と海に入った事ないって事にも・・・ちょっと驚いて。

で・・・初めてが俺だって事にちょっと嬉しくなったんだけど。

すぐに答えてあげられない自分に。

何やってんだ俺って。

カッコ悪いなって思って。

ちょっと自己嫌悪になったけど・・・でも。

そんな風に元気のなくなった和を見たら。

深く考える前に言葉が出た。















「兄弟なんだから・・・。」

「・・・。」

「いつまでも一緒でもいいと思うけど・・・。」

「・・・。」

「でも・・・もし俺でよければ・・・。」

「・・・。」

「・・・その・・・。」

「・・・。」

「///えと・・・。」

「潤君とじゃない『初めて』に付き合ってくれる・・・とか・・・?」

「・・・おう///。」

「・・・。」

「・・・。」

「じゃあ・・・そうしてもらおっかな。」

「・・・。」

「ちょっと頼りないけど。」

「んだよ///。」

「フフ///。」


目尻を下げて。

すごくかわいく笑うから。

俺も素直に笑った。

和がこんな風に笑ってくれるなら。

俺は全然潤の代わりでいいって思った。


   気持ちいいね


和が空へと手を伸ばした。

その瞬間・・・ふわっと。

潮風を感じる。

もうずっと。

こっちにバイトに来てから。

潮風なんていつでも感じていたけど。

今感じる潮風は。

何か違っていて。

少しだけ甘く感じて。

気持ちがよくて。

なぜか。

今までで一番夏を感じた。







つづく