Summer Splash! 8 | ナツコのブログ

ナツコのブログ

にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 


大宮さんの恋物語です。

 

あちらからの移行分です///。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♡

 

 

では・・・どぞ・・・///。

 

 

 

***********************************************


黙り込んでしまった俺に。

でもね・・・と言いながら。

オーナーは言葉をつなげた。


「実は・・・潤も俺に・・・同じこと言ってたんだ。」

「・・・。」

「僕が和を守るって・・・潤の方が先に言ってたんだ。」

「・・・。」

「まあ潤の場合は・・・わんわん泣きながら///だけどね。」

「・・・。」


きゅうぅっと。

胸が痛む。

小学生の頃の二人を。

知らないのに想像する。

泣くのを我慢している和と。

泣きながら・・・でも強い思いを口にする潤。

二人・・・寄り添い合って。

お互いがお互いを守る・・・と心で誓う二人。

「守る」・・・というのは。

ただただ・・・いじめから守るという意味ではなくて。

二人だけの家族を・・・どんなものからでも守りたい・・・と。

そんな思いだったんじゃないか・・・と想像する。

お互いがお互いを。

一番に思っていたんだろう。

小学生だった二人が・・・そんな強い思いを持っていたという事を。

想像すると胸がありえないくらい苦しくなって。

昨夜・・・俺が和にしたことが。

とんでもなくひどいことのように感じてきて。

俺はもう居てもたってもいられなくて。

ちょっとすいません・・・とオーナーに言って。

その場を離れた。


















「和。」

「・・・。」


もう。

肉のコーナーにはいなくて。

ちょっと探して。

そして。

アイスのショーケースを見ている和を見つけ。

声をかけた。

振り向いた和と・・・目があう。

相変わらずの・・・うるんだ瞳。

もしかしたら。

幼い頃に泣かなかった分。

今・・・こうして瞳が潤んでいるのかも・・・なんて。

バカな事を考えた。


「何・・・見てるの?」

「・・・アイス・・・。」

「欲しい・・・の?」

「・・・。」

「・・・。」

「これ・・・潤君が好きなアイスで・・・。」

「・・・。」

「季節限定の味が出てるから・・・。」

「・・・。」

「高いんだけど・・・。」

「・・・。」

「買って行こうかな・・・って・・・。」


それは。

有名なカップアイス。

確かにおいしいけど。

アイスとしては・・・びっくりするほどの値段で。

俺もアイスは好きだけど。

これは・・・何か特別な時にしか買わなかった。


「それ・・・俺が買ってやるよ。」

「なんで。」

「昨夜のお詫び。」

「・・・。」


お詫びのしるしが。

アイスを買ってやるって事しか思い浮かばない自分が。

ちょっと情けないんだけど・・・でも。

もう深く考えている余裕がなかった。


「昨夜は・・・。」

「・・・。」

「ごめん。」


俺は。

頭を下げた。

ちゃんと頭を下げた。


「俺・・・邪魔しちゃいけないなんて言って・・・」

「僕こそ・・・ごめんなさい。」

「・・・。」

「突き飛ばしちゃって・・・。」

「・・・。」

「ごめんなさい。」


頭を下げる和。

すぐに謝ってくれたその仕草に。

もしかしたら・・・和も。

ずっと昨夜の事を。

気にしていたのかも・・・と。

謝るタイミングを探していたのかも・・・と。

そんな風に思った。

俺を無視しているように見えていたのは。

もしかしたら・・・俺と同じように気まずくて。

逆に意識しちゃって。

とまどっていただけなのかも・・・しれない。
















顔をあげた和が。

反省したような顔をしていて。

少し不安げに俺を見ているから。

なんか・・・さ。

そんなに俺の事。

元気がなくなるくらい気にかけてくれていたんだ・・・って。

そんな風に思って。

そう・・・思ったら。

なんだろ・・・なんか。

うん。

嬉しくなった。


「俺こそ・・・マジでごめん。」

「ううん・・・ごめんなさい。」

「・・・。」

「・・・。」

「それ・・・買ってやるから。」

「・・・。」

「・・・な。」

「うん・・・ありがと///。」


嬉しそうに。

はにかみながら笑う和に。

心の奥が。

キュ・・・となる。

素直になってくれた和が。

なんだろ・・・かわいくてしかたない。

何も。

多くは語らなかったけど。

何かが通じたような気がして。

距離が・・・心の距離が。

近付いたと思った瞬間だった。




つづく