Summer Splash! 7 | ナツコのブログ

ナツコのブログ

にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 


大宮さんの恋物語です。

 

あちらからの移行分です///。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです♡

 

 

では・・・どぞ・・・///。

 

 

 

***********************************************


スーパーの片隅。

邪魔にならないところにカートを置いて。

手短に昨日の事を全部話した。

いつ和が・・・こっちに戻って来るかわからないから。

とにかく急いだ。

聞きおわるとオーナーは。

なるほどね・・・と言って。

くすっと笑った。


「あの和に突き飛ばされたのか。」

「///はい。」

「そんな力・・・あったんだな。」

「・・・。」


そこ・・・じゃなくて。

俺が掘り下げたいのは・・・そこじゃない。

っていうか。

そこは恥ずかしいところだから。

できればさらっと流して欲しい///。


「和と潤はね・・・。」


そう言いながら。

オーナーは。

二人の事を話してくれた。



















和と潤の両親は。

二人が小学生の時に事故でなくなってしまったって事。

それから高校を卒業するまで。

この地でオーナーが二人を育てたって事。

大学生になった二人は今。

東京で二人で暮らしているって事。

教えてくれたけど。

でもその事は俺も二人に聞いて知っていた。

同級生らしい人たちが。

入れ代わり立ち代わり海の家に遊びに来ていて。

久しぶり・・・なんて言っている二人を見ていたし。

隣の海の家の人とも親しそうにしていたし。

つい数日前にも。

近所の居酒屋で同級生と一緒に飲んだ話とか聞いてたし。

東京に戻ったら・・・なんて話も。

潤と和で話しているのを聞いてもいたから。

その辺の事は・・・改めてオーナーに聞かなくても。

本人達から聞いてみんな知っていた。

でも。


「両親をなくしてこっち来た時に・・・。」

「・・・。」

「和と潤は・・・いじめられてね・・・。」

「・・・。」

「転校生だったし・・・それに二人とも都会から来てて・・・。」

「・・・。」

「っていうかもう・・・二人とも可愛すぎてさ。」

「・・・。」

「こっちの子達は圧倒されたみたいで・・・。」

「・・・。」

「どう接したらいいかわからなかったんだろうな・・・その反動でのいじめだと思うんだけど・・・。」

「・・・。」


なんとなく。

分かる気がする。

多分・・・可愛すぎて綺麗すぎて。

小学生ながら。

畏れ・・・みたいなのを感じたんだろう。


「まあ結局・・・少し経ったらいじめなんてなくなって・・・。」

「・・・。」

「クラスにもちゃんと溶け込めたんだけど・・・。」

「・・・。」

「まあその・・・いじめられてた時に・・・。」

「・・・。」

「和が・・・俺に言ったんだ。」

「・・・。」

「潤君の事は僕が守る・・・って。」

「・・・へぇ・・・。」

「今からは考えられないだろうけど。」

「・・・。」

「潤は泣き虫の甘えん坊で・・・。」

「・・・。」

「いじめられた時はもう・・・ただただ泣いてるだけだったんだ。」

「・・・。」

「双子とはいえ・・・和の方がお兄ちゃんだったから・・・。」

「・・・え?」

「戸籍上はね・・・和がお兄ちゃんなんだ。」

「・・・。」

「だから和は・・・いじめられても泣くのを我慢してた。」

「・・・。」

「たった二人しかいなくなっちゃった家族だから・・・。」

「・・・。」

「潤を守りたかったんだよ・・・和は。」

「・・・。」

「だからじゃないかな・・・未だに潤に対して和が過保護なのは。」

「・・・。」


過保護。

同じ歳の兄弟に・・・過保護・・・という言葉があてはまるのかどうかわからないけど。

二人だけで。

支え合って生きてきた和と潤。

なにより・・・兄としての和の思いに。

自分がしっかりしなくては・・・という思いに。

幼いながらに誓ったその思いに。

俺なんかにはわからない二人の深い兄弟愛を。

見た気がした。


「そんな子には・・・潤君は渡さないよ。」


あの・・・和の言葉が。

耳に甦る。

どれだけ和が・・・潤を大事にしているのか。

その思いが。

心に突き刺さる。










つづく