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大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.O
二人で部屋を出て廊下を進み。
エレベーターに乗りこむ。
俺はTシャツにハーパンとギョサン。
ニノは・・・それ貸して・・・と言うので。
さっきまで俺が来ていた黒の上下のスウェットを貸し。
それに自前のサンダルを履いた。
顔は・・・がっつり隠してない方が。
逆に不自然じゃなくていいんじゃないかって。
ニノが言うから。
俺はキャップだけ・・・ニノはマスクだけにした。
ロビーを通過しているあたりまでは・・・特に何も考えず。
ただただ二人で買い物に行くことが楽しみだったんだけど。
ホテルの自動ドアを抜け。
まだ・・・意外に人通りの多い道に出ると。
急に・・・丸腰で放りだされたような気になって。
ちょっとだけ・・・警戒心が働いた。
俺は。
どうなってもいいんだけど。
ニノのことは守らなくちゃ・・・と。
軽く緊張する。
ニノは。
軽く歌を口ずさんでいる。
緊張なんて多分してなくて。
こんな状況すら・・・楽しんでいるのかもしれない。
って言うかそれ。
口ずさんでいる曲。
俺の・・・ソロ曲じゃん・・・///。
無意識なのか。
同じフレーズばかり繰り返している。
そこが・・・気に入ったの?
それとも。
そこしか覚えてないの?
いずれにしても。
俺と一緒にいる時は。
かなり気を許しているんだろう。
ホントかわいいな。
にんまりと・・・頬がちょっと緩んだけど。
すれ違った男性が。
ちら・・・とニノを見た気がして・・・ちょっとだけ警戒する。
「ニノ。」
「・・・ん?」
「俺から離れないでね。」
「なにそれ。告白?」
「ち・・・///違うよ///。」
「わかってるって・・・///危ないからってことでしょ?」
「・・・ん///。」
一瞬ドキッとした・・・けど。
ただただニノは笑っていて。
今のこの時間を。
楽しんでいるように見えた。
ご機嫌。
そんな風に見える。
風が吹き。
ニノのホワホワの髪を揺らす。
一瞬。
ふわっと・・・前髪があがり。
あらわになる艶やかな額。
俺は。
そこに口づけたのか・・・と。
ついさっきのやりとりを思い出す・・・けど。
今は。
目の前のニノを。
ニノと一緒のこの時間を楽しみたい。
「何のアイスがあるかなぁ・・・ね。」
「・・・ちょ・・・っ///。」
言いながら・・・ニノは俺の腕をつかむとしなだれかかり。
ぐいっと体重をかけるから。
前のめりになる。
たたん・・・とステップを踏むようにして二人・・・早足になり。
そんな風にして歩いていたら。
すぐにコンビニに到着した。
中へ入ると。
俺はすぐに・・・さっと見渡した。
奥の・・・ジュースがあるあたりは見えないけど。
見える範囲には・・・女性はいなかった。
雑誌を立ち読みしている男性が一人と。
すぐそこの日用雑貨のコーナーで何かを選んでいる男性がいるだけ。
多分・・・大丈夫だろう。
ニノは・・・俺のそんな心配はよそに。
俺の腕を持ったまま。
アイス アイス
と小さく言いながら///。
奥のアイスのショーケースまで俺を引っ張っていった。
つづく