僕らの日々 78 | ナツコのブログ

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大宮さんの恋物語です。

 

毎日20時更新予定です。

 

ではでは・・・どぞ・・・。

 

 

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Side.O




二人で部屋を出て廊下を進み。

エレベーターに乗りこむ。

俺はTシャツにハーパンとギョサン。

ニノは・・・それ貸して・・・と言うので。

さっきまで俺が来ていた黒の上下のスウェットを貸し。

それに自前のサンダルを履いた。

顔は・・・がっつり隠してない方が。

逆に不自然じゃなくていいんじゃないかって。

ニノが言うから。

俺はキャップだけ・・・ニノはマスクだけにした。
















ロビーを通過しているあたりまでは・・・特に何も考えず。

ただただ二人で買い物に行くことが楽しみだったんだけど。

ホテルの自動ドアを抜け。

まだ・・・意外に人通りの多い道に出ると。

急に・・・丸腰で放りだされたような気になって。

ちょっとだけ・・・警戒心が働いた。

俺は。

どうなってもいいんだけど。

ニノのことは守らなくちゃ・・・と。

軽く緊張する。

ニノは。

軽く歌を口ずさんでいる。

緊張なんて多分してなくて。

こんな状況すら・・・楽しんでいるのかもしれない。

って言うかそれ。

口ずさんでいる曲。

俺の・・・ソロ曲じゃん・・・///。

無意識なのか。

同じフレーズばかり繰り返している。

そこが・・・気に入ったの?

それとも。

そこしか覚えてないの?

いずれにしても。

俺と一緒にいる時は。

かなり気を許しているんだろう。

ホントかわいいな。

にんまりと・・・頬がちょっと緩んだけど。

すれ違った男性が。

ちら・・・とニノを見た気がして・・・ちょっとだけ警戒する。


















「ニノ。」

「・・・ん?」

「俺から離れないでね。」

「なにそれ。告白?」

「ち・・・///違うよ///。」

「わかってるって・・・///危ないからってことでしょ?」

「・・・ん///。」



一瞬ドキッとした・・・けど。

ただただニノは笑っていて。

今のこの時間を。

楽しんでいるように見えた。

ご機嫌。

そんな風に見える。

















風が吹き。

ニノのホワホワの髪を揺らす。

一瞬。

ふわっと・・・前髪があがり。

あらわになる艶やかな額。

俺は。

そこに口づけたのか・・・と。

ついさっきのやりとりを思い出す・・・けど。

今は。

目の前のニノを。

ニノと一緒のこの時間を楽しみたい。


















「何のアイスがあるかなぁ・・・ね。」

「・・・ちょ・・・っ///。」


言いながら・・・ニノは俺の腕をつかむとしなだれかかり。

ぐいっと体重をかけるから。

前のめりになる。

たたん・・・とステップを踏むようにして二人・・・早足になり。

そんな風にして歩いていたら。

すぐにコンビニに到着した。


















中へ入ると。

俺はすぐに・・・さっと見渡した。

奥の・・・ジュースがあるあたりは見えないけど。

見える範囲には・・・女性はいなかった。

雑誌を立ち読みしている男性が一人と。

すぐそこの日用雑貨のコーナーで何かを選んでいる男性がいるだけ。

多分・・・大丈夫だろう。

ニノは・・・俺のそんな心配はよそに。

俺の腕を持ったまま。


  アイス アイス 


と小さく言いながら///。

奥のアイスのショーケースまで俺を引っ張っていった。




 

 

つづく