大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.N
家に帰るとすぐに。
おーのさんをソファに座らせる。
そして・・・ズボンをまくると・・・さっき痛いと言っていた膝を見た。
案の定・・・青アザ。
「もぅ~・・・なにこれ///。」
「うわっ・・・アザになってる。」
「痛い?」
「・・・ちょっと///。」
「も~ツアー中でしょ?ダメじゃん怪我しちゃ。」
「・・・そっか・・・。」
「シップシップ・・・。」
言いながら。
ソファから立ち上がると・・・ウォークインクローゼットの中を探す。
確かこの中で見た記憶が・・・。
・・・。
・・・。
あった。
シップを手に・・・戻ると。
おーのさんが。
さっきとまったく同じかっこうで。
まくったズボンを抑えながら・・・僕を見ていた。
なんか・・・その感じが。
子どもみたいで。
だってすごく待ってるから。
余計におかしくて・・・笑った。
「///これ貼って。一晩様子見て。」
「・・・ぅん。」
「明日ももし痛かったら撮影前に医者よ?」
「え・・・医者・・・?」
「もし痛かったら行くの。筋とか痛めてたら大変でしょ?」
「・・・ん。」
「もぅ・・・。」
言いながら・・・シップを貼る。
おーのさんは。
僕が貼りやすいように・・・足をあげたりして協力してくれる。
って言うか・・・ね。
両手がふさがってる訳じゃないから。
足のシップなんて自分で貼れるはずなんだけど。
僕に貼ってもらうことに・・・何の躊躇もないのが。
なんか・・・おかしくてちょっと笑った。
「次どこ?ツアー。」
「福岡。今週末。」
「それでラスト?」
「いや。ラストは大阪。再来週。」
「ぁ・・・見て。櫻井さん出てる。」
「・・・お・・・翔君。がんばってるね。」
つけたテレビで・・・櫻井さんがニュースを読んでいる。
ホント・・・この人はすごい。
多分事務所初だったと思う。
ニュースキャスターは。
畑の違うところへ切り込んでいくのは大変だと思う。
櫻井さんもまた・・・尊敬できる先輩の一人だった。
まくったズボンをそのままに。
テレビの中の櫻井さんに夢中のおーのさん。
僕は・・・ズボンのまくりを下げると。
キッチンへ立った。
飲むためのつまみ。
確か・・・サラミがまだあったはずで。
だからそれを切って・・・あとはチーズ。
準備をしていると。
・・・。
・・・。
おーのさんが。
足をひきずりながらやってきた。
「なんで///。」
「・・・え?」
「さっきは足ひきずってなかったじゃん///なんで急にけが人になるのよ///。」
「違うって///シップでひきつれるんだよ///。」
「じゃあ動かなくていいってば。つまみでしょ?持っていくから///。」
「・・・いやでも・・・。」
「いいって。座って待っててよ。」
「・・・ん・・・///。」
また。
足をひきずりながら・・・ソファへ戻るおーのさん。
ホントこの人は・・・///。
なんか面白い人。
一緒に暮らし始めて。
おーのさんのこと・・・たくさん知るようになった。
知れば知るほど・・・個性豊かな人で。
面白い・・・と言えばそれまでなんだけど。
なんだろう・・・深く考えるところとどうでもいいやってなるところが。
似てたり似てなかったり・・・で。
共感する部分と。
へぇ・・・って驚く部分とあって。
でもそのどっちも・・・許容できる感じが。
僕にとっては新鮮だった。
だって意見が違うのに。
受け入れられるのよ?
そんなの・・・僕的にはあり得ない話で。
だから。
おーのさんは僕にとって特別な存在なんだな・・・と。
そんなところで気づいたりしていた。
おーのさんは。
テレビを見つつ・・・僕のことが気になるようで。
ちらちら・・こっちを見るから。
もうおかしくて///とにかく早くつまみを作ってビールも持って行かなくちゃ・・・と。
そんな気になる。
僕とおーのさんの。
2人暮らしはこんな感じ。
撮影も含め・・・すべてにおいて順調だった。
つづく