大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side,N
「大丈夫よ。一緒に寝ようとか言わないし。」
「・・・///。」
「言ってきますのキスとかしないから。」
「・・・///。」
「ぁ・・・でも。行ってきますのハグはしようね。」
「・・・///。」
「仲良くしよ?」
「・・・・・・・・・ん。」
きゅっと。
ちょっとだけ・・・一瞬。
おーのさんに抱きしめられ。
おーのさんもその気になってくれたことに満足する。
やっと。
小さいながらも返事がもらえて。
ちょっと安心する僕。
僕の中では・・・もうおーのさんは恋人で。
それを監督やスタッフさんに隠したまま恋愛映画をやるって設定ができた。
内緒にしつつ・・・漏れ出ちゃう愛情。
おーのさんとなら・・・楽しくできそうだし。
それに・・・この人がどんな風に人を愛するのか・・・を。
ちょっと見てみたい気もする。
昔から知っている僕としては。
興味があるし。
きっとすごく。
優しい瞳をするんだと思う。
それから・・・2人で部屋を見てまわった。
どこもかしこもきれいで。
すぐに生活できるように・・・と。
なんでもそろっていた。
バスルームにはちゃんとシャンプーもボディソープもあるし。
タオルもある。
洗濯用の洗剤も柔軟剤も用意されていて。
キッチンにいくと・・・フライパンや鍋。
コーヒーメーカーや生ごみ分離機(?)みたいなものまであった。
小さな卓上フライヤーや焼き鳥焼き機もあって。
使ってみたいね・・・と二人で話す。
そういった最新の機械を。
すごく興味深そうに眺めているから。
若干・・・緊張もほぐれたかな・・・と思い。
冷蔵庫をのぞき込んでいるおーのさんのその腕に腕をひょいっと絡めたら。
瞬間・・・きゅっと体が硬くなり。
まるで一時停止のように動きを止めるから。
ちょっと笑ってしまった///。
って言うか・・・さ。
ついさっき。
撮影で熱烈なハグしたし。
これまでもこんな触れあいしたことあったけど///?
腕くんだり近づいたり・・・したことあったし。
だって僕たち仲良しだったから。
なのに。
恋人同士って思うとなんで緊張するの///?
不思議な思いでいっぱいになったけど。
おーのさんが僕を見て。
照れたように・・・困ったように眉根を寄せるから。
「わかった。じゃあ恋人同士になるのは明日からね?」
「・・・///ん。」
いつからとかもうどうでもよかったんだけど。
なんか・・・おーのさんがかわいそうになっちゃって。
だから・・・ワンクッション置いてみた。
今はこんなだけど。
でもきっと・・・すぐに慣れる。
だっておーのさんと僕なんだから・・・と。
根拠のない自信を持ちながら。
僕たちは・・・一緒に部屋を見てまわり。
互いの寝室をそれぞれ決めた。
明日も早くから撮影だから。
二人・・・リビングで一緒に少し飲んで。
そのころにはもうだいぶおーのさんの緊張もとけていて。
って言うか・・・多分。
恋人同士になるのは明日から・・・って言ったから。
ほっとしたんだと思うけど。
互いのマネージャーの話で盛り上がった。
おーのさんが。
僕のマネージャーの・・・運転が速くて追いつけなかったと言うから。
彼のあだ名は「シルバーウルフ」って言うの・・・と言うと。
おーのさんはめちゃくちゃ笑っていた。
その笑顔を見て・・・ちょっとほっとした自分を感じて。
ああ・・・なんか。
もしかしたら僕も緊張していたのかも・・・なんて思ったんだ///。
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つづく