僕らの日々 36 | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

大宮さんの恋物語です。

 

毎日20時更新予定です。

 

ではでは・・・どぞ・・・。

 

 

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Side.O



ニノの全身を傘が覆う。

・・・とニノが。

ちら・・・と俺の。

向こう側の・・・濡れている肩を見て。

俺の手ごと・・・傘の柄をぐいっと押した。

いやそれじゃ。

ニノが濡れちゃうから。

俺は。

ぐぐっと力を入れて・・・傘が動かないようにした。

それでもニノが・・・また傘の柄を俺の手ごと押す。

俺は抑える。

小さな攻防。

・・・とニノが。



「なんでよ///。」



って小さく言いながら。

俺を見て笑った。
















その笑顔が。

いつもの笑顔で。

声も。

 

とてもとてもかわいくて。

ああ・・・いつものニノだってそう思ったら。

一瞬で・・・体から力が抜け。

きゅっと・・・ニノとの距離が戻ったようになった。

やっと耳が聞こえ目が見えるようになったような・・・。

こっち側へ戻ってこれたような感覚。

それで俺は。

・・・やっと。


「ニノが濡れちゃうから・・・///。」


とニノを見つめ。

笑いながら言えたんだ。
















すると・・・俺の笑顔を見て。

目があって・・・ちょっとほっとしたような顔をするニノ。

やっぱり。

役に入り込んでいた・・・と。

そう思っていたのかもしれない。

って言うか俺は。

役に入り込んでいる・・・と言うよりも。

現実と演技の線引きが上手くできていなくて・・・。

今日だけじゃなくて。

昨日のあのキス未遂のシーンだって・・・。


















スタッフさんたちが・・・未だ俺たちの周りで傘を開いている。

多分・・・別々の傘に入るのが・・・今ここでは正解なんだと思う。

二人とも濡れない方がいいに決まってるし。

傘はたくさんあるんだから。

でも俺とニノは。

一つ傘の中にいる。

若干・・・スタッフさんの困惑した表情が気になり・・・ちょっと心地が悪くなった俺に。

ニノは・・・重ねて話しかけた。



「なんか。」

「・・・ん?」

「僕。ちょっとびっくりしちゃった・・・///。」

「びっくり・・・?」

「だって知らなかったもん。おーのさんがここで何するか。」

「・・・・・・・・・ああ///白紙だったからね・・・ここんとこ。」

「あそこで立ち止まって。スタッフさんの『ゴーサイン』が出たら走り寄って抱き着いてくださいって。」

「・・・。」

「それだけよ?僕への指示。」

「そうだったんだ・・・///。」

「そうよ。あんなに『好きだ』連呼されるなんて知らなかったもん///。」

「俺も今日。さっき聞かされたから。」

「監督に。信頼されてるってことで・・・いいのよね?」

「もちろん///。そうだと思うよ。」

「・・・監督まだ映像見てる。OKだといいんだけど。おーのさんの迫真の演技だし。」

「声ちょっとかれちゃったんだけど///。」

「それわかった。最後の時でしょ?」

「そう///。」

「かすれもするよ///あんなに叫んでたら///。」

「撮り直し・・・あるかな。」

「でもこういうのってさ。最初が一番いい気がするの。」

「わかる。何度もやっちゃダメなんだよな。意外と。」

「ね。」



ニノと話しながら。

どんどんいつもの俺に戻って行き。

ほっとして少し饒舌になる。

いつだってそう。

俺を演技の世界に引き込むのも。

現実に引き戻してくれるのも。

ニノなんだ。

未だ・・・演技もリアルも・・・交差して続いている感覚があるけど。

いつもの俺に戻れたのは。

ニノがこうして。

すぐそばにいてくれるからなんだ。






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つづく