大宮さんの恋物語です。
嵐さんのとある曲をモチーフにしております。
タイトルは7話時に変更させていただきますね。
毎日20時up予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.O
「ニノのとこは?ライブ。」
「まだ決まってない。」
「そう・・・でもやるんでしょ?」
「そのつもりでいるよ。潤君なんてもう構想ねってるし。演出の。」
「・・・ああ・・・すごいよね彼。」
「そうなんですよ監督。すごいんですうちの潤君///。」
うちの潤君・・・という言い方に。
少しだけ・・・心がざわつく。
実はニノも・・・グループで活動をしている。
俺がデビューした1年後くらいにデビューしたニノ。
今名前が出た松潤と。
それから相葉君と・・・三人組で。
ヴィントというグループ名で活動している。
ヴィントは・・・ドイツ語で「風」と言う意味だとういう。
この三人もまた・・・個性豊かで。
元気な相葉ちゃんはバラエティ。
驚くほどイケメンの松潤は・・・主にテレビの演技仕事と舞台演出。
そしてかわいい(?)ニノは・・・主に映画の演技仕事と。
それから・・・音楽が好きで。
作詞作曲なんかもしている。
ライブではピアノやギターを弾く時もあって。
そんな・・・気持ちよく楽器に触れている時の姿は・・・ホントかわいくて。
いつまででも見ていられた。
「見てみたいな・・・ニノ君のライブ。」
「監督是非♪ご招待させていただきます。」
「・・・ありがとう。」
「おーのさんも一緒に。ね?」
「・・・ああ・・・うん。」
「いつも来てくれるもんね。東京でライブあると。」
「・・・そう・・・だっけ///?」
「そうよ。」
そうだっけ?とは言ったけど。
記憶があいまいな訳じゃない。
ニノのライブは・・・無理やり時間を作ってでも見に行っているから。
ニノが言う・・・いつも来てくれる・・・の言葉は合っている。
でも。
ここでそれを肯定すると。
ニノへの気持ちがばれてしまうようで。
それはちょっと恥ずかしいから。
だって毎回行ってるし。
なんなら・・・ちょっと無理してでも。
例えば3daysとかあれば3日間とも行ったりしていたから。
でもそんなのばれたらひかれそうで。
だから・・・ライブに行くのはたまたまであって。
意識しているわけではない・・・という風を装う。
って言うか・・・俺がいつも行ってるってこと。
ニノが認識していた事実に・・・ちょっと驚く。
逆にニノは・・・俺のライブには来ない。
って言うか・・・俺だけじゃなくて誰のライブにも来なくて有名だった。
いつか・・・その理由を聞いてみたい。
ニノにはニノなりの哲学があるんだろう。
それを・・・聞いてみたかった。
なんだって・・・ニノのことは知りたい。
教えて欲しい。
だって好きなんだから。
お姉さんが・・・お料理を持ってきてくれる。
焼き魚に添えられているのがウニのソースだと聞いたニノが。
チラ・・・と俺を見るから。
俺は。
無言で皿を差し出した。
それを受けとると。
デザート用に置いてあった自分のスプーンで。
そのウニのソースを丁寧に掬い取り・・・俺の皿へと移すと。
そのまま。
スプーンごと俺に皿を返すから。
俺は。
俺の・・・使っていないデザート用のスプーンをニノに渡した。
ニノはウニが苦手だ。
さらに言うと。
ちょっとでも嫌いなものが触れたスプーンは使いたくないっていうタイプ。
梅干しも苦手なニノ。
ご飯の真ん中に梅干しが乗ってた弁当の時は。
赤く染まった周りのご飯ごと俺に渡してきた時もあった。
こういうとこ。
ホント昔と変わってなくて。
頬が緩む。
めまぐるしく・・・自分を取り巻く環境が変わりゆく中で。
変わらないこの感じが・・・俺が求めていたものだと気づく。
こうして。
ニノに会うと・・・すごく安心する。
俺が俺でいられる。
いていいんだって思える。
「ホントに・・・仲がいいんだね二人。」
一連の動作を見ていた様子の監督が。
しみじみと・・・俺たちに言う。
確かに・・・仲はいいと思う。
特に・・・先輩後輩の関係で。
これほど遠慮のない関係もそうそうないと思っている。
そこは・・・うん。
そう思われて・・・ちょっと嬉しい。
つづく