青さんと黄色さんのBL恋物語です。
毎日20時更新予定です。
少しずつの更新ですが楽しんでいただけたら嬉しいです。
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Side.N
「あきらめないで。」
まっすぐに見つめられる。
・・・。
・・・。
揺らぐ心。
わかってる。
ここから抜け出せて。
智だけを見つめていられることができたら。
どれほど幸せなことかって。
わかってる。
でも。
ボスが。
俺の話を聞くとは思えない。
・・・。
・・・。
けど。
智が。
二人で努力しよう・・・と言ってくれて。
がんばろうって言ってくれて。
俺。
・・・。
・・・。
二人なら。
がんばれるかもしれないって。
思い始めている。
・・・でも。
「額・・・が大きいから・・・。」
「・・・。」
「借金を智に返してもらうのは・・・」
「お金なら。」
「・・・。」
「また稼げばいいんだ。」
「・・・。」
「でもね。」
「・・・。」
「和の体は?心は?」
「・・・。」
「代えはないんだよ。」
「・・・。」
「時間だって。」
「・・・。」
「永遠じゃない。」
「・・・。」
「今のこの時間は・・・もう取り返しがきかないんだ。」
「・・・。」
「もう2度と戻ってこない時間なんだ。」
「・・・。」
「俺は。」
「・・・。」
「どんな時間も和と二人で笑って過ごしたい。」
「・・・。」
「幸せになろうよ。」
「・・・。」
「ね。」
「・・・。」
やって・・・みようか・・・と。
心のありようが変化する。
戦ってみようか・・・と。
ボスに向かっていこうかと。
思い始める。
この不条理な世界にいること。
しかたないって。
もうあきらめていたけど。
抜けられるのかもしれない。
がんばれば。
なんとかできるのかも。
智と。
俺も。
幸せになりたい。
「ボス・・・は・・・。」
「・・・。」
「気分屋だから。」
「・・・。」
「話すタイミングが・・・重要になると思う。」
「・・・。」
「だから・・・。」
「・・・。」
「時間がかかるかもしれないけど・・・。」
「・・・。」
「でも。」
「・・・。」
「聞いてみる。」
「・・・。」
「ここから・・・抜け出せるなら。」
「・・・。」
「俺。智とがんば・・・っ・・・。」
「和。」
ぎゅっと。
抱きしめられる。
背中が痛くて。
きゅっと・・・体が縮こまったけど。
智は。
俺を抱く手を緩めない。
まるで。
絶対に離さないって。
その腕が言ってるみたい。
じわっと。
涙がにじむ。
もうずっと。
ホントは・・・イヤだったの。
智とこういう関係になってから。
前以上に。
誰に抱かれるのもイヤだった。
触んないでよって。
思いながら。
ただ・・・時間が過ぎるのを。
激しく揺らされながら。
冷たいシーツをつかみながら。
何も考えず。
無になって。
目を閉じて。
終わるのをひたすらに待っていた。
そんな時間を。
この先もう。
過ごさなくてもいいなんて。
・・・。
・・・。
ホントは。
智を巻き込みたくない。
・・・でも。
「智・・・。」
「・・・ん。」
「俺を・・・助けてくれ・・・る・・・?」
「・・・助けるよ。」
「・・・。」
「大丈夫・・・きっとうまくいくから。」
「・・・。」
智に言われると。
大丈夫な気がする。
きっとうまくいく。
うん。
うまくいくような気がする。
本気を出せば。
本気を見せれば。
ボスだって。
考えが変わるかもしれない。
ボスの機嫌しだいだけど。
もうすぐにでも。
話をしよう。
そうだ。
時間は永遠じゃないんだ。
早く。
ここから抜け出したい。
俺は。
ぎゅっと。
背中が痛んだけどぎゅっと智を抱きしめた。
覚悟を決める。
ボスと。
対峙する覚悟を。
もうこんな生活から。
絶対に抜け出してやる。
智と。
幸せになるんだ・・・と。
決意をした。
つづく