あちらの「Hit the floor」本日更新いたしました///。
大宮さんのBL物語です。
苦手な方はご注意を。
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そっと。
肩に触れる和君の手が・・・あたたかい。
昨日今日で。
まるでジェットコースターに乗っているような気持ちのアップダウンがあり。
気持ちは2周ぐらいぐるりぐるりと回ったけど。
変わらずに・・・あの会社で営業マンとしてやっていこうかと思っている自分。
そこに気持ちが着地しそうになっている自分がいて。
でも明らかに・・・この二日間で心はめまぐるしく変わり。
一皮むけた・・・と言うか。
大げさかもしれないけど。
世界が変わった。
見え方が変化した。
表向きは何も変わっていない俺なのに。
心がまったく変わり。
俺的には・・・まるで別人。
でもきっと。
大野さんは大野さんだから・・・と。
エリートでもエリートじゃなくてもいい・・・と。
どっちでも・・・なんでもいい・・・と和君が言ってくれたから。
だから俺は。
強くなれたんだと思う。
開き直りと言わればそれまでだけど。
一つ新しい扉が開いたような感覚。
同じ場所・・・営業という職にいるけど。
向き合い方の変化。
ある意味どうにでもなれ・・・という覚悟ができたようで。
でもそれは。
そんな覚悟ができたのは・・・きっと。
「ありがとう和君。俺・・・」
「大野さん。」
「・・・ん?」
「でもさ・・・無人島の夢はあきらめてないでしょ?」
「ぁ・・・あぁ///ぅん・・・。」
「夢は夢で・・・ね。」
「そう・・・だね・・・。」
「俺も一緒に行っていい?無人島。」
「ぁ・・・ぅん・・・もちろん。」
「やったぁ♪ねぇ絶対にwifi飛ばしてよ?もしなかったら俺・・・ぁ・・・はーい!」
呼ばれて行ってしまった和君。
そう。
無人島を買う夢。
あれから・・・和君とは何度も話をしていて。
今すぐ・・・ではなくて。
でもいずれ買ってみたい・・・と。
漠然とした夢として・・・持っていた。
確かに・・・二人であれやこれや想像して・・・楽しく話をしていたけど。
まさかここで。
こんな風に。
さらっと。
一緒に行ってもいい?なんて言われると思わなくて。
それって・・・。
・・・。
・・・。
どういう意味?
いや。
多分深い意味は・・・ないよな。
きっと。
一緒に遊びたい。
多分そんな感情。
無人島がめずらしくて。
初めてのことにワクワクする感じなんだと思う。
俺が一緒にいてほしい・・・と。
そう思う感情とは多分少し違うんだと思う。
それでも。
俺と一緒にいたい・・・と思ってくれるのなら。
ならば・・・和君がどんな気持ちでいようとかまわない。
ただ無人島に興味があるだけかもしれないけど・・・でもそれでもいい。
一緒にいられるなら・・・俺は。
もう何でもいいんだ。
そんなこと思いながら俺は。
運ばれてきたコーヒーを飲み。
和君がサービスで持ってきてくれた。
紅茶シューに生クリームがたっぷりかかった甘い甘いデザートを口に運んだ。
時計は・・・しばらく交換したままかな・・・と。
穴の位置の違う時計を・・・もう一度眺め。
そっと・・・そこをなでながら。
.
つづく
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毎日20時に更新です。
楽しんでいただけたら・・・。
ではでは。
来てくださってありがとうございました。