sugar58♪ | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

 

こちらは大宮さんBL物語です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

 

 

 

 

「うーさん。」

 

「・・・ん・・・?」

 

 

 

俺は。

 

まっすぐにうーさんを見つめる。

 

優しい瞳で・・・俺を見つめてくれるうーさん。

 

初めて・・・こんな風にまっすぐにうーさんの目を見つめた様な気がする。

 

 

 

「うーさん・・・ごめん。」

 

「・・・。」

 

「ごめんなさい。」

 

「・・・。」

 

「ホントに・・・ごめんなさい。」

 

「・・・。」

 

「俺・・・これ受け取れない。」

 

「・・・。」

 

 

 

指輪を。

 

右手の薬指からぬいて。

 

そっと・・・テーブルに置いた。

 

うーさんの視線が指輪に注がれ。

 

でもすぐ・・・俺へと戻って来る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺ね・・・うーさん。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

 

 

呼吸が苦しい。

 

でも・・・伝えたい。

 

言わなくちゃ。

 

ううん。

 

聞いて欲しい。

 

言いたい。

 

すっと・・・息を吸うと。

 

俺は一息で言った。

 

 

 

「俺好きな人がいるの。」

 

 

 

言葉にすると。

 

・・・。

 

・・・。

 

余計にリアルに思えて。

 

自分で言った言葉なのに。

 

そうなんだ・・・って客観的にとらえる。

 

そう。

 

俺は。

 

先輩のことが・・・好きなんだ。

 

先輩への甘えが・・・他の人へのソレとは違っていた。

 

絶大な信頼を寄せていて。

 

だから・・・説教された時の俺の落胆とかすごくて。

 

でも親身になってくれたことはイヤじゃなくて。

 

なにより・・・先輩と一緒にいる時の自分をキライじゃない・・・なんて思ってたけど。

 

それってもう。

 

もうさ・・・そういうことじゃん。

 

そういうことでしょ?

 

気づいてたくせに。

 

自分でもわかってたくせに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか。」

 

 

 

静かに・・・うーさんが言う。

 

そして・・・俺の頬にすっと手をあてる。

 

温かくて優しい手。

 

うーさんの手って。

 

こんなに安心できたっけ?

 

 

 

「お前にそんな顔させるのは・・・どこのどいつだ?ん?」

 

 

 

親指で目の下をすりすりされる。

 

甘くて甘くて。

 

すがってしまいそうな声。

 

うーさんの・・・目尻の下がった優しい顔。

 

俺は・・・どんな顔してる?

 

やだな・・・もう。

 

なんか・・・泣きそうになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズ。」

 

「ぅん・・・。」

 

「相手は男か。」

 

「・・・ぅん。」

 

「そうか・・・見込みは・・・あるのか?」

 

「・・・見込み?」

 

「・・・その男は・・・お前を受け入れてくれるのか?」

 

「・・・。」

 

 

 

多分無理。

 

だってゲイじゃないし。

 

さらには・・・ただの後輩だと思われてる俺。

 

あの日。

 

先輩の家で。

 

一緒にいたのに。

 

全然そういう雰囲気にならなくて。

 

俺に触れもしない先輩。

 

愛って何なんて・・・聞いても答えてもらえなくて。

 

ただ困らせただけ。

 

夜の世界で働いている俺とは。

 

住む世界が違う人。

 

だから。

 

 

 

「多分・・・無理。受け入れてもらえない。」

 

「・・・。」

 

 

 

ぎゅっと。

 

心臓がつかまれたように痛む。

 

目の奥が熱くなって。

 

ちょっとだけ視界がゆがんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前は・・・素直じゃないから。」

 

「・・・。」

 

「俺は・・・そんなとこが好きなんだけどな。」

 

「・・・。」

 

「そういうの・・・伝わらないヤツもいるから。」

 

「・・・。」

 

「だから。」

 

「・・・。」

 

「素直になれ。」

 

「・・・ぅん。」

 

「で・・・もしダメなら。」

 

「・・・。」

 

「ダメなら俺んとこ来い。」

 

「・・・。」

 

「なぐさめてやるから。」

 

「・・・。」

 

「な。」

 

 

 

軽口一つ出てこなくて。

 

ホントに。

 

ダメだったら慰めて欲しい・・・なんて思った俺。

 

なに。

 

急に・・・弱くなっちゃって。

 

なんか・・・笑える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


うーさんが。

 

さすがにちょっと居心地が悪いから今日は帰るよ・・・って言って。

 

また来るからなって言って・・・そのまま帰って行った。

 

帰り際・・・一度だけ。

 

俺の顎をきゅ・・・と持ちあげ見つめ。

 

がんばれよって・・・言ってくれたうーさん。

 

俺は・・・俺。

 

もうすぐに立ち上がり。

 

バックヤードに入るとそこにいたオーナーに言った。

 

 

 

「ごめん。もう帰る。後の仕事全部キャンセルして。」

 

 

 

俺は。

 

びっくり顔のオーナーの返事を待たずに。

 

バックヤードを出て店を横切り。

 

え?どうしたの?って驚く雅紀に。

 

ちょっと行ってくる・・・と一言だけ告げ。

 

エレベーターで降りて外へと出た。

 

目指す場所は一つ。

 

電車なんて乗ってらんない。

 

俺は・・・全速力で大通りに出て。

 

タクシーを拾った。

 

 

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つづく

 

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

 

 

少しずつですが毎日8時16時0時の更新です。

 

楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

 

 

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