大宮さんのBLのお話です。
苦手な方はご注意を///。
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「ねぇ・・・大野さん。」
「・・・ん?」
「僕の事・・・。」
「・・・。」
「くどいてるんですか?」
そう言いながら立ち止まり・・・俺を見る。
覗き込むようにして見るから。
だから・・・俺からは少し上目遣いに見えて。
たまらなくかわいい。
・・・のに。
その・・・顔。
ニコリともしない。
どうして。
なんで。
そんな・・・真顔なの?
「僕を・・・くどいてるんですか?」
もう一度言われ。
その・・・真剣な表情に。
俺もマジになって。
かわいい・・・とニヤついていた顔を元に戻し。
軽く咳ばらいをして。
そして・・・言った。
「うん・・・くどいてる。」
「・・・。」
「あ・・・その・・・くどくって言っても・・・。」
「・・・。」
「今晩どう?とか・・・そんな軽いんじゃなくて・・・。」
「・・・。」
「俺が言いたいのは・・・。」
「・・・。」
「その・・・。」
「・・・。」
「あの・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「俺・・・。」
「・・・。」
「ニノの事が好きなんだ。」
「・・・。」
「愛してる。」
思いきって言った。
なんとなく。
ニノに促され。
流れで言ったような感じだったけど・・・でも。
思いは伝えたいって思ってたから。
だから。
はっきりと言った。
やっぱり。
浮ついて聞こえるけど。
それは気のせいであって欲しい。
「大野さんは・・・。」
「・・・。」
「男を好きになったのは初めてですか?」
「初めてだけど・・・」
「じゃあ・・・男性とのお付き合いの経験は?」
「ない・・・。」
「女性とは・・・もちろんありますよね。」
「そりゃあるけど・・・でも・・・」
「じゃあノンケですね。」
「・・・のんけ?」
「ええ・・・だから・・・きっと気の迷いです。」
「・・・ぇ・・・?」
「僕の事・・・そういう風に思うのは・・・。」
「・・・。」
「きっと気の迷いですから。」
そう言い放ち。
スタスタと。
歩き始めるニノ。
え・・・。
ちょ・・・ちょっと待って。
・・・え?
今・・・俺。
ふられたの?
「ちょ・・・ちょっと・・・ニノ。」
「・・・はい?」
「それ・・・どういう意味?」
「それって?」
「だから・・・気の迷いって・・・。」
「言葉通りです。気の迷いですから。」
「・・・。」
「だから・・・。」
「・・・。」
「僕を好きって言うのは・・・そうかもしれませんけど・・・。」
「・・・。」
「それは・・・英語でいうところのLIKEであって・・・。」
「・・・。」
「それが愛してるかっていうと・・・それはきっと勘違いで・・・」
「勘違いじゃない。」
「・・・。」
「どうして俺の気持ちなのに・・・ニノがわかるの?」
「じゃあ・・・なんで僕が大野さんの気持ちわからないってわかるんですか?」
「は・・・え///?」
たたみかけられる言葉に。
タジタジなる。
って言うか・・・ニノって。
こんなに強い言い方する子だったっけ?
もっと・・・さ。
優しくて。
何でも受け入れてくれるような。
そんな・・・空気を持った子じゃなかったっけ?
「とにかく・・・。」
「・・・。」
「一時的なモノですよ・・・きっと。」
「・・・。」
「大丈夫です・・・すぐにまた女性を好きになりますから。」
なんだそれ。
そう思ったけど。
そう言いながら・・・俺に笑って見せたその笑顔が。
一瞬。
泣き顔に見えて。
さらには・・・もうさっさと歩き出して。
俺に背を向けるニノに俺は。
・・・。
・・・。
急に・・・胸が苦しくなった。
だって。
そんな風に見えたの初めてだったから。
目に見えてる表情なのに。
心では違って感じるなんてコト初めてで。
この一瞬で。
今まで俺は。
ニノの何を見て来たんだろうって・・・そう思って立ち尽くした。
さわっと・・・生ぬるい風が頬をなでる。
ついさっきまで・・・ニノと二人きりでいるという事実に。
浮ついていた心と体が。
一気にドスン・・・と地に落ちたようで。
突然町のざわめきが耳に入ってきて。
周りの人が気になり始めた。
そのリアルな感じに少しとまどった俺は。
急に・・・一人が心細くなって。
ニノと。
離れたくなくて。
前を行くニノを小走りで追いかけた。
かすかな潮の香りに混じり。
遠くから運ばれてくる花火の火薬の匂い。
そして・・・汗ばむ肌。
夏なんだな・・・と。
なぜか。
そんな事を・・・強く感じた。
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つづく
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作者のナツコです。
読んでくださって、ありがとうございました。
お話はまだまだ続きます。
毎日0時8時16時に更新の予定でございます。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです♪
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