イン・ザ・ルーム㉖ | ナツコのブログ

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にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

大宮さんの腐のお話です。

 

苦手な方はご注意を///。

 

 

  ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~

 

 

 

 

それからは。

 

少し・・・仕事の話をする。

 

夏に向けて大きな仕事が一つあるから。

 

それの話を少しした。

 

お酒がすすむ社長。

 

俺も・・・酌み交わすように・・・と。

 

お酒がすすんだ。

 

ほろ酔いでお店を出て。

 

少し歩こうか・・・と社長に言われるがまま。

 

駅とは逆の方向へと歩き始めた。

 

季節が。

 

春から夏へと変わる。

 

桜ももう散って。

 

吹く風に生暖かさを感じ。

 

湿った空気とともに・・・春が過ぎていく。

 

ふいに思い出す・・・専務の事。

 

秋が終わる頃には。

 

日本からいなくなってしまう専務。

 

あと。

 

何度。

 

今朝みたいな朝を。

 

過ごせるんだろう。

 

そんな事・・・考えていたから。

 

社長が言った言葉を聞き逃してしまった。

 

 

 

「・・・ぇ・・・。」

 

「・・・。」

 

「すいません・・・今・・・なんて・・・。」

 

「・・・智はどう?って・・・聞いたんだよ。」

 

「・・・。」

 

「部長に言われて・・・どうだった?」

 

「ぁ・・・。」

 

「・・・。」

 

「ショックを・・・少し受けたようで・・・。」

 

「・・・。」

 

「ちょっとだけ・・・落ち込んだようですけど・・・。」

 

「・・・。」

 

 

 

落ち込んだようだけど。

 

今朝は・・・いつもの専務だったし。

 

出社しても普通にみんなには挨拶をしていた。

 

ランチに出かける時に。

 

偶然エレベーターで企画部長と一緒になったけど。

 

社長は普通に・・・会釈して。

 

お疲れ様です・・・と。

 

そう言っていた。

 

だから・・・きっと。

 

思うところはあるかもしれないけど・・・でも。

 

専務の中では。

 

乗り越えたんだと思っていた。

 

 

 

「もう大丈夫だと思います。」

 

「そうか・・・。」

 

「はい。」

 

「君の・・・二宮君のおかげ・・・かな。」

 

「いえ・・・僕は何も・・・。」

 

「・・・そうかな?」

 

「・・・は・・・い・・・。」

 

 

 

ちょっとだけ・・・ひっかかるような言い方をする社長に。

 

少し違和感を感じたけど。

 

でも。

 

そう。

 

本当に・・・俺のおかげではないから。

 

専務は・・・きっと自分で乗り越えたはず。

 

それでももし俺のおかげとするなら。

 

それは・・・ちょっとのきっかけを与えたに過ぎなくて。

 

あの人が。

 

自分で乗り越えた事なんだ。

 

強い人だから・・・ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「話は変わるけど・・・。」

 

「はい・・・。」

 

「まだ・・・智にも伝えてないんだけど・・・。」

 

「・・・。」

 

「二宮君には・・・先に言っておくよ。」

 

「・・・はい・・・。」

 

「智は・・・あと三カ月だ。」

 

「・・・ぇ・・・?」

 

「ロンドンに行くのが早まってね。」

 

「・・・。」

 

「夏になったら・・・日本を出る。」

 

「・・・。」

 

 

 

夏・・・。

 

・・・。

 

・・・。

 

立ち止まる俺。

 

社長が俺を見ていることが。

 

わかったけど・・・でも。

 

動揺が隠せなかった。

 

どうして。

 

なんで三カ月?

 

あと半年・・・と思っていた関係が。

 

夏には終わる・・・なんて。

 

・・・。

 

・・・。

 

終わりがあることはわかっていたけど・・・でも。

 

あまりにも早い終わりに。

 

頭が・・・上手く働かない。

 

 

 

「向こうで・・・事業の拡大が急に進んでね。」

 

「・・・。」

 

「人手が足りなくなったんだ。」

 

「・・・。」

 

「それで・・・智の渡英を早めることになって・・・。」

 

「・・・。」

 

「夏の・・・まあ・・・早ければ7月終わりか・・・遅くとも8月には・・・」

 

 

 

立ち話のままの社長と俺。

 

でももう。

 

あまり・・・社長の声は聞こえていなかった。

 

というよりは。

 

意味が理解できない。

 

専務が。

 

ここからいなくなる。

 

あと三カ月でここから。

 

いなくなるなんて。

 

足元が。

 

崩れ落ちそうになり。

 

歩いてもいないのに・・・ちょっとだけよろけた俺。

 

大丈夫?・・・と。

 

俺の腕を取る社長に。

 

すいません・・・と言って。

 

ちょっと酔いました・・・と言って。

 

離れようとした・・・けど。

 

そのまま。

 

俺の腕を持ったまま。

 

道の端・・・細い脇道へと引っ張られた。

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

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