娘が亡くなる前日に観ていた「くるみ割り人形」のDVD、
全部で16本あるので、全部観てみようと毎日1本ずつ観ていたが、
やっと11本見終わったところ。
データベースを作るときには16本あったが、4本はどこかに行方不明になり、
1本はケースだけあって中身が入っていなかった。
観たのは日本のもの5本、ロシア2本、アメリカ、オランダ、フランス、オーストラリアのもの。
アメリカのはディズニーで、これはバレエの場面は1割も無く、台詞が入る劇であった。
くるみ割り人形の絵本
右端の絵本が一番原作に忠実らしく長くて難しかったが、作者ホフマンは民間伝承などを取り込んでいるので残酷でまがまがしい部分も多い。この本、他の夢のように美しい、楽しい絵本に比べて、読後感はよくなかったが、DVDを観るには、これを読んでおいてよかった。
原作を読んでいたおかげで、1本1本原作からどれくらい離れているか、どんなアレンジをしているか分かって面白かった。
ディズニー版は主人公の少女とおじさん、くるみ割り人形、鼠、王子は登場するが原作とはほとんど別の物語で不満を抱きながら鑑賞したが、もしかしたらこれが原作のおどろおどろしさを一番よく体現していたかも知れない。
ディズニーって夢一杯の甘々かと思っていたが、そうでもないんだ
でも、私が一番好きだったのは牧阿佐美バレエ団のもの。
最後まで女の子の夢を守ってくれる設定で、楽しく見終われる。
女の子が見たら、私もこんなドレスを着てみたいと思うだろうかわいらしいドレス、
大人のドレスもも優雅。
それに王子が11本中いちばん気品があった
背景のクリスマスツリーも簡素で清楚、雪の世界の舞台装置も美しかった。
ただ、くるみ割り人形と闘う鼠の王様がショッピングピンクの衣裳なのにはぶったまげた
冒頭の写真はダンスの雑誌のくるみ割り人形特集。
11本見てから読んだので、とってもよく分かった(バレエの技術評価の部分を覗く)
その解説によると、1892年マリインスキー劇場での初演時、原作のおどろおどろしい部分をすっぽりと洗い流したデュマ(父)のフランス語訳を台本に採用したため、大甘のおとぎ話になったのだという。それが長く踏襲されてきたらしい。
長くなったので、続きはまた今度。