かわいがっていた飼い猫を母に捨てられた話◆ | あんねてのきもの日記

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ふだんのきものについて、出会った花々についてあれこれをつづります。

                                   

 振り袖を母に棄てられた話を昨日書いたが、さらに悲しかったのは母にかわいがっていた猫を捨てられた時。

 

 私が長男を出産して、入院中、母が家事を手伝いに来ていた。その間に誰にも相談せず、私のかわいがっていた猫を捨ててしまったのである。猫が乳の匂いをかいで赤ん坊の頬を囓ったりするからだという。

 

 退院をしてきて、猫がいないので母に聞いたら、そう説明された。私は泣いて抗議したが後の祭りだった。一週間泣いて暮らして、おっぱいが出なくなった。赤ん坊を見ても、猫の方が可愛かったとなかなか愛情が湧かなかった。

 

 この猫はもともと捨て猫だった。夫の大学の構内に捨てられて、まだ目が開かず、ミューミューと啼いていたそうだ。それを夫が拾ってきてスポイトでミルクを飲ませて育てた。うんぐると啼いて甘えるので「うんぐる」と名づけた。器量の良い雄猫に育った。(押し入れの奥のアルバムに写真があるはずだが、ちょっと取り出せそうにない、残念(;^_^A

 

 毎晩、うんぐるは私のベッドに入ってきて、私の腕枕で寝ていた。夜中に出掛けていくこともあったが、帰ってくると窓をカリカリカリと小さく引っ掻いて知らせるので、すぐに飛び起きて中に入れてやった。

 

 大雨が降ったある日、近所の庭の池が溢れたらしい。砂だらけの大きな鯉を得意そうに引き摺って帰ってきたことがあって、私に大目玉をくった。「おまえ、どこから盗ってきたの?いますぐ返しておいで!」。怒られて猫はキョトンとしていた。

 

 母には母の理屈があったとしても、これはほんとうにもう許せなかった。後年、娘にこの話をすると、「血も涙もない鬼のようなばあさんだ」と猫好きの娘もいたく怒ったのだった。

 

 冒頭の写真は小金井公園、連れているのが長男。来ているのは母が作ってくれた絞りの入った小紋。この公園から2分くらいの所に当時住んでいたので、母はこの公園に猫を捨てたらしい。東京の小平市と小金井市に跨る広大な公園である。

 

なつです、いつもご訪問ありがとうございます。                                 

 

 

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