私は、かれこれ10年以上、環境問題に関する仕事に携わっています。SDGsについては、まぁ、業界人のようなものです(?)。

そんな業界人の目から見て、koharumamaさんのオープン・チャットの取組は本当にすばらしいキラキラ

 

環境問題、SDGs界隈の悲哀としてよく言われているのが、「わかっちゃいるけどやめられない」です。

 

「ごみは減らすべき」

「合成洗剤は水を汚す」

「マイクロプラスチックは怖い」

 

こういうことって、頭では理解していても、実際に日常生活の行動に結びつけるのはとても難しい。

人間だもの、ついつい楽なほうに流されてしまいます。業界人の私も流されまくりです。

 

で、当業界ではですね、知識を行動に結びつけ、継続させていくために有効な方法の一つとして、「仲間づくり」が挙げられています。

仲間がいると頑張れるというのは、ダイエットなんかも一緒ですね。

(ちなみに、前記事のナッジも、別の方法として挙げられています。環境省は、ナッジ・ユニット「BEST」を立ち上げています)

 

でも、「環境」に関わることって、ともすれば、価値観を押し付けることになりかねないので、「ダイエット」や「美容」なんかと比べて、日常生活で話題にしにくい。

ママ友との立ち話で、「ところでさぁ、マイクロプラスチック対策ってどうしてる?」とか、いきなり言えないですよね(ひくわ)。

 

それに、誰しも、「いつも完璧」にはできないので、ご近所、職場など、生活圏をともにしている関係だとやりにくい。

「あ、あの人、この前マイクロプラスチックのこと熱く語ってたのに、今日ペットボトル持ってるやん…」とか思われると、ちょっと気まずいですよね。水筒を家に忘れたり、お茶を沸かし忘れちゃったりしてペットボトルを買うのは、何も悪いことではないのにね。

 

その点、オープンチャットは、

 

・緩やかに「仲間づくり」ができること

・気軽に情報交換・共有できること

・励ましあう関係性でいられること

・インターネット上の「仲間」なので監視し合う関係性にはならないこと

 

といった点で、優れたしくみだなぁと思います。

 

 

個人的には、SDGsは難しい点、危うい点もいろいろあると思っています。

 

koharumamaさんが記事にされていたペットボトルもそうですね。

「ペットボトルをリサイクルしましょう」という人はいても、「ペットボトルをなくしましょう」という人はいない。

これは、ペットボトルをなくしたら困る人たちがいるからなのだろうと思います。

 

例えば、牛肉一つとっても、国産と輸入、どちらがサステナブルかをめぐってはさまざまな意見があります。

(国産牛の飼料は大半が輸入なので、輸送の際のCO2排出量が大きい。だからといって、国内自給率や生産者支援の観点をおざなりにしてもよいのか。)

そもそも牛肉はやめて人工肉にすべき、という考え方もありますね。

(飢餓問題に対応するためには人工肉なのだけれど、そうなってくると、食文化の喪失が懸念される)

 

いろいろ考えていると、「そもそも、サステナビリティって何?」というところに行きつきます。

でも、難しい問題だからこそ、ともに考え、ともに進む仲間がいるのは心強い。

そして、「できることから始める」「楽しく続ける」というのが大切なんだと思います。

 

と、つらつら偉そうに書いておりますが、なんせ流されまくりのエセ業界人なので、有益な情報も発信できず、皆さんから学ばせていただいております。

これからも楽しく参加しつつ、微力ながら応援させてください! ガンバロー